劇場公開日 2012年6月16日

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「♪あの素晴らしい愛……をもう一度〜」愛と誠 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5♪あの素晴らしい愛……をもう一度〜

2012年11月1日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

「悪の教典」も公開間近の三池崇史監督が、1970年代に人気を博した同名漫画を映画化。
不良高校生・誠とお嬢様・愛の純愛物語。

これまでに何度も映像化され、しかも今回主演に妻夫木聡と武井咲ってベタな企画だなぁ…と思ったら!

三池さん、アナタはホントの鬼才です!

この古臭い(失礼!)話を普通にやった所で今時誰も見ない、そこで好き勝手料理し、ブッ飛びワールドを作り上げた!

そのスパイスとなっているのが、強烈個性の登場人物と爆笑必至のミュージカルと色とりどりの楽曲。
悪魔的な札付きのワル・誠がかえってマトモに見えるほど。

♪あの素晴らしい愛……をもう一度〜
一途なんだけど言動が天然な愛お嬢様を演じる武井咲に萌え〜(笑)

♪愛してる とても〜 ♪空に太陽がある限り〜
愛にクドい歌とダンスを捧げる“眼鏡”こと岩清水くんを演じる斎藤工、やるね〜!

極めつけは、“おっさんにしか見えない病”の最強の“恋の奴隷”高校生・伊原剛志。
アナタ、スゴ過ぎです!

いちいち決めポーズを取る愛の両親、スーパースケバンだけど誠にベタ惚れのガムコ、予想はついたけど花園実業の裏番の正体…挙げたらキリがないほどキャラ濃すぎ!

シリアスなシーンはとことんシリアスに(でもそれが余計滑稽に見える)、ブッ飛びシーンはとことんブッ飛びに、アクションシーンは「クローズZERO」のように活き活きと、しっかりボケとツッコミのメリハリをつけ、純愛物語を面白い意味で裏切る三池演出は確信犯。
でも最後はきちんと純愛物語に昇華してみせる。

素直に楽しんで、また歌おう!
♪あの素晴らしい愛……をもう一度〜

近大