父の初七日

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父の初七日

解説

台北で働くアメイは、父の訃報を受けて急いで田舎に戻る。一族がそろい、叔父アイーの指図で7日後に葬儀が執り行われることになるが、古いしきたりにそった葬式に大騒ぎで悲しむ間もない。そんな時、ふとしたことから父との思い出がよみがえる……。台湾中部の田舎町を舞台に、父の死から葬儀までの7日間を優しさとユーモアを交えて描くヒューマンドラマ。台湾のアカデミー賞にあたる金馬賞で7部門にノミネートされるなど、高い評価を受けた。

2009年製作/92分/G/台湾
原題:父後七日 Seven Days in Heaven
配給:太秦
劇場公開日:2012年3月3日

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映画レビュー

4.5台湾のお葬式

2021年6月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

台北で働く阿梅は、父の訃報を知らされ、田舎へ帰郷する。病院で兄と共に父の遺体と対面する阿梅。そこからジェットコースターのような非日常が始まる。
道士でもある叔父の指示のもと、伝統的な道教の儀礼と風習に則り催される葬式は哀しみに暮れることを許してくれない。死亡時刻や納棺の日取りも古式に従い決められ、食事時だろうが歯を磨いていようが、「泣け」と言われたら棺の前で泣かなくてはならない。マーチングバンドまで動員されて、さながらお祭りのよう。あえて解釈するならば、身近な人の死の直後という急性期を、しきたりでがんじがらめにすることで、哀しみをやり過ごすということはあるのかも知れない。そして、その効果が薄れたとき、阿梅は空港で父を思い出し1時間半も泣き続けるのだ。
この映画、主役の兄妹がとてもいい。親を亡くし、途方に暮れる間もなく伝統宗教と田舎の風習に翻弄される2人を等身大で演じている。
印象的なのは、大学合格を祝う父とのバイクのシーン。父を後ろに乗せてバイクを運転するシーンは、一転して父の遺影を後ろに背負いバイクを運転するシーンとなる。ジャッキー映画のひょうきん役等で知られるタイ・バオが父親役を好演している。
葬式の映画?と敬遠しないでもらいたい。ユーモアあり涙あり、そしてまたユーモアありの良作。

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みんも

4.0カオベイ

2018年9月21日
PCから投稿

なかなか珍しい内容の台湾映画。日本とはぜんぜん違う台湾式のお葬式。占いにより日数がきまるのだが、この作品では7日間続く忙しい儀式。

道士の叔父の指示で泣かなければいけない場面が何度も繰り返される。儀式なのだけれど傍から見たらコミカル。
他にもプロの泣き女や、紙銭、缶タワーなど文化の違いがみれて面白い。

泣けと言われてひたすら懸命に泣くしかなくて悲しいのかなんだかわからなかったが、葬儀を終えて数ヶ月がたって、ふとしたことから父を思い出し涙が止まらなくなる。このリアリティ。映画としても上手く大変良かった。

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