劇場公開日 2011年6月11日

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「お金を払い、大画面で見る価値のある映画。」さや侍 お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0お金を払い、大画面で見る価値のある映画。

2020年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

監督の松本人志氏は出演していないので、同氏にアレルギーのある人でも安心して観られます。

で、たぶんこんな映画だろうという事前の想像は、外れます。

日本刀という、男性の象徴を暗喩するものを捨てながら、さやだけにこだわる武士。
この造形を思いついた時点で、このドラマは成功への道を歩きはじめていたのでしょう。

江戸時代に、武士が貧しさ故に刀を手放しても、せめて竹で作った刀(竹光)を差していたという常識の正反対側に展開される心理劇。
非常におもしろい映画でした。

それと主演女優の熊田聖亜さん。
末恐ろしい演技力で、たまげました。
わずか9歳なんですぜ。
彼女の演技を観るだけでも、お金を払う価値は充分にあると思います。

吉本流のドタバタ劇の要素を慎重に抑えつつ、非常に良いドラマに仕上がっており、感動しました。

お水汲み当番