劇場公開日 2011年7月8日

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「ここ数年の“シリーズ狙い”の映画の中では笑えぬ出来栄え・・・」アイ・アム・ナンバー4 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)

0.5ここ数年の“シリーズ狙い”の映画の中では笑えぬ出来栄え・・・

2016年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

単純

念動力の出し方がまず、“手かざす”だけっていうのがどうもね・・・あまりに既視感目立ち過ぎだし、武器のデザイン・敵もチープでネタにも出来ない光景だった・・・去年映画館で見た『進撃の巨人 エンド・オブ・ザ・ワールド』のクバル程でないにしても、酷さはなかなか負けてない・・・“私は悪~いキャラクターで~す”って宣伝してるみたいだったし、本当にこれってマイケル・ベイがプロデュースしたの?と疑うほど・・・言いたくないけどそれ言わざるを得ないレベルのチープさだし。何?日本の大作映画?

キャストも全然盛り上がんない。主役のアレックス・ペティファーはイケメンだろうけど、関心沸かずで(キャラがとにかく薄いのよ。主役にふさわしいドラマがないし)、ヒロイン役のディアナ・アグロンもこれといって見所薄し(こっちはただただヒロインなだけで、応援したいって気持ち沸かない)。叔父役ティモシー・オリファントもあまりに手垢のついた役だし、ナンバー6役の女優テリーサ・パルマーも大してだった(とはいえこの人、次の映画がテレンス・マリック監督作『Knight of Cups』らしいし、そこでの活躍はちょっと楽しみ)。

唯一この中で光ってたのがサム役カラン・マッコーリフ。いじめられっ子なんだけど、ナンバー4と友達になって、父の秘密を知ってからの奮闘ぶりが最高だったし、何より“ヒーローぽさゼロ”なのが、余計に共感抱きまくり!何て言うの、へっぴり腰でも立ち向かってく勇敢さとかが、すっごく現実の中で実際出会いそうな感じがあるの。調べてみたらこの役者さん、レオの『華麗なるギャツビー』や『KITE カイト』ハリウッド版のメインで出てたし、ここの活躍見るだけだったら、この映画はオススメ出来る(唯一ここはスター発掘に長けてるマイケル・ベイらしい)!!むしろ、僕も含めた“立ち向かってく勇気が欲しい人”には良いかも! いつまでも苛められっ子のままで終わるわけじゃないってことが(当然それは本人次第)、ちゃんと描かれていたから、そこは一回見るの良し!勿論本編を見なきゃだけど・・・。

真面目にシリーズ狙っていたのか正直全然分からないけど、どうしても見る口実いるなら、“日本語吹き替え版”を押す!最近レオの吹き替え多しの加瀬康之さんのナンバー4、未だ日向ヒナタ役が強烈な水樹奈々さんのヒロインなど、吹き替え担当の声優さんの活躍見たさで触れてみるのも、キッカケとして良いと思う。そこがなかったら何も言えんし・・・。

平田 一