劇場公開日 2010年7月31日

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「21世紀のアメリカの世界観を感じます。」ソルト 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.521世紀のアメリカの世界観を感じます。

2010年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アンジーの出産後初のアクション作品。キレは衰えていません。

あらすじは色んな所に描いてあるので、それはそちらにお任せ。この作品で興味深いのは、物語の冒頭の舞台が、北朝鮮ということ。これが冷戦華やかなりき 20世紀の頃であれば、間違いなく旧ソ連や東欧が舞台で有ったと思います。これが北朝鮮である言うことは、今のアメリカの世界観が表れているような気がして、表情興味深く感じました。

加えてもう一つ。物語終盤の舞台はホワイトハウスなんですが、9.11以前だったら、絶対こんな事が起きる舞台としては描かなかったはず。やっぱり 9.11で、世界に安全な所など無いということを思い知らされたアメリカが、その中枢の中枢まで、実は安全な場所ではないと言う描き方をするには、衝撃的でしたね。

さてさて、話的なところはこのくらいにして。やっぱりアンジーですねぇ。先にも記しましたが、子供を生んだとしても、体のキレは衰え知らず。当然、要所要所はスタントだと思いますが、それでも中々なアクションのキレを見せてもらいました。

それにしても、こう言う潜入工作員(モグラ)は、どのくらい居るんでしょうね? 疑いだしたらきりがないですが、「数え切れない位」と言う事を物語でアンジーが演じているソルトが言っていましたが、本当にそうなのかもしれませんね。

最後の最後は、「なるほど、そう来ましたか」と言う終わり方。ここは突っ込む所なんですかね? ホワイトハウスでソルトが拘束され、FBIの取調べのために移動しているはずなんですが、なぜかポトマック川にさしかかります。ホワイトハウスからFBI本部なんて、すぐそこなんですけど? クァンティコにでも行こうとしていたんですかね? もっと言うと、大統領の安全に関わる事項の第一管轄はシークレットサービスなんですが、なぜかFBIに連行されているんですよねぇ。国家安全保障に関する事項だからでしょうかね? まぁ、そう言う細かいところはさておき、結末的には、次作を作ろうと思えば作れる終わり方になっています。でもなぁ、この作品で十分ソルトは活躍していますからねぇ。もし仮に二作目を作ったとしても、二作目の話はかなり辛くなると思います。

非常に面白いアクション映画です。でもアクションにしては珍しく、スッキリ爽快と言う感じではないですね。

勝手な評論家