劇場公開日 2010年9月18日

「ある意味お約束の物語なのだけど」THE LAST MESSAGE 海猿 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ある意味お約束の物語なのだけど

2013年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

興奮

70点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:65点|ビジュアル:75点|音楽:60点 )

 友情、義務、仕事への情熱と生命の危険、仲間への信頼、さらには家族への愛情といった事柄が物語に散りばめられていつつも繋がっており、なかなかに面白く出来ている。映画全体に人道主義や保安庁の仕事への誇りや家族愛が溢れていて、その上に事件が展開していく。主人公とその仲間たちも魅力的で感情移入できる。物語は何となく最後にはうまくいくのだろうなという安心感があるのだが、でもその過程にある様々な筋書きを楽しめる。
 売れた恩恵か、CGにもセットにもかなり映像に金がかかっている。少しCGはハリウッドの一流作品と比較して作り物感というかアニメっぽく感じる部分もあるが、それはこの映画だけではない。健闘している。

 面白かったといいつつ、気になった点がいくつかある。まず四六時中音楽が流れていて耳障りに感じる。音楽自体が悪いのではなく、使われ方の頻度の問題。音楽は物語を盛り上げるために使ってくれればいいのだが、これだけ使われ続けると流石にうるさい。
 それと科白とその喋り方などがわざとらしい。現実の喋り方というよりも、アニメとか青春ドラマのような古臭さやわざとらしさを感じる。もちろん映画だから別に真実性を追究してくれと思ってるわけではないのだが、古い旧態依然の科白の演出という気がして、昔のドラマの再放送か何かを見ているのではないかという錯覚を時々覚えた。特に官僚の人とかの性格の設定と科白まわしがあまりに典型的すぎる。21世紀の映画らしい進化した演出をして欲しかった。

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Cape God