劇場公開日 2009年6月27日

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「物語はどこに?」それでも恋するバルセロナ 百ももさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5物語はどこに?

2010年3月31日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

ウディ・アレンの言葉のセンスは好きだし『アニー・ホール』は生涯No.1の映画だけど、これはおもしろくなかった。タイトルで言ったとおり、物語がどこにあるのかわからない。

アメリカ人女性2人が、スペインで魅力的な画家の男に出会い恋愛してグチャグチャなって、結局愛って難しいわねっていう話。それ以上でも以下でもないし、ただそれだけな感じで結末もよくわからなかった。どこに着地させたいの?何が言いたいの?というのがさっぱり。そもそも言いたいこととかなかったのか。

でもこのストーリーだって、もっていき方によってはもっとおもしろくなったのでは。というか、おもしろくなる芽を摘まれた感じ。何に?ナレーションに。あの手法はストーリーを途切れさせて、物語がどこにあるのかわからなくさせていた。斬新というより雑に映る。

しかし役者陣の演技はなかなか。特にオスカーを獲得したペネロペ・クルスはさすが。ちょっとイカれたアーティストの女を見事に表現していて迫力があった。

結局この作品をなぜおもしろくないと感じたかといえば、「バルセロナを舞台に芸術と愛の物語をつくりたい」という思いばかりが先走っているように感じたから。だから、それがやりたかったのだということはものすごく伝わった。でもそのために必要なストーリー、構成が未完成のまま作品として世に出てしまった感じ。それか、ウディ・アレンにとってはラフスケッチ程度のものだったのか。だから「ウディ・アレンが豪華俳優陣を従えてバルセロナを舞台に制作したラブストーリー」なんて肩肘張らずに観ずに、もっと楽な気分で観たら普通に楽しめたかな、とも思った。

百もも
2010年5月11日

コメントありがとうございます。

「アニー・ホール」は私が本格的に映画を観るようになった頃に出会った映画なので、人一倍思い入れがあります。また、ウディ・アレンのユーモアのセンスが私の笑いのツボにぴったりはまってしまったことも好きな理由の一つです(笑)

「それでも恋する〜」は期待が大きかったぶん、ガクっときました。私の中で「アニー・ホール」のイメージが強すぎたのかもしれません。

百もも
あんゆ~るさんのコメント
2010年5月4日

おひさしぶりです。

百ももさんイチオシの「アニーホール」観ましたよ。さすが代表作の一つだけあって良かったです。

ウディ・アレンの作品はここ一年前から観るようになったのですが、ようやくこの人の世界観が本作でつかめるようになってきました。

いつも悲観的で妄想癖があってお茶目なウディは国連平和大使に任命してほしいくらい気持ちが和みます。

「恋するバルセロナ」もいずれ観ようとは思っています笑。

あんゆ~る