劇場公開日 2009年5月23日

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「「ぜ、贅沢だぁ!」」インスタント沼 kerakutenさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「ぜ、贅沢だぁ!」

2009年6月12日
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

・・・というBOSSのCMの台詞を口走ってしまうほど、
すごいキャスティングに特撮まで使って・・・
でもテイストは相変わらずユルユルの、
いつもながらの三木作品で、ホッと安心。

両親役の風間杜夫と松坂慶子といえば、
あの蒲田行進曲の銀ちゃんと小夏じゃありませんか!!
(これがメッチャいい!)
とぼけた部長は、当然岩松了だと思ったら、
天下の名優、笹野高史が。
新屋英子や佐々木すみ江でさえチョイ役の食堂のおばちゃんで、
はなとか宮藤官九郎や五月女ケイ子
(1コ前の海賊版撲滅キャンペーンのイラストレーター)
とか、もう思い出すのが大変なくらい。

ヒロイン麻生久美子は、「おと・な・り」を見てから観た人は
びっくりしますが、「純喫茶磯辺」にくらべたらまともです。
加瀬亮も、「重力ピエロ」を見てから観たらびっくりですが、
ビジュアルでいえば、「パコと魔法の絵本」のほうが
はじけてましたね。
ともかく、今もっとも旬な俳優たちにおかしな格好をさせて
どろまみれにしちゃうのだから、たいした映画です。

肝心の「沼」も、もっとチープなやつでいいのに、
ホントに沼をつくっちゃってました!
最後沼からでてくる○○も、
太秦映画村特撮プールのセコイ○○で充分なのに、
ほんとにスゴイのが出てきちゃってました~!

いつもはつまらない意地をはって、多少のギャグでは笑わないワタクシ。
満員御礼でゆるゆるの会場の雰囲気にのまれて、
感じの悪い看護師の「舌打ち」に大いにウケたり、
「理想の折れ釘」に感心したり、
「よろしくおねがい島津藩」でまさかの爆笑をしたり、
情けないと思いつつ、そんな自分がけっこう好きだったりして・・・

こればっかりは、家でDVDを観ても白けるだけ。
そこそこ混んでるホールで、みんなで共有したい楽しさです。

ウソと意地と見栄でがんじがらめになった
しょうもない日常を洗い流せ~!
行き詰ったらまずは水道の蛇口をひねれ!

とか、
シラフになってみると、あんまり役に立たない教訓で
むしろ水道料金のほうが心配ですが、
「なんらもなあ~ 」

kerakuten