劇場公開日 2024年5月31日

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「中国人しか共鳴できない映画」天安門、恋人たち haoshezさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0中国人しか共鳴できない映画

2023年11月1日
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難しい

まず、この中国人しか共鳴できない映画が海外で公開されることがちょっと変だと思う。実際観客の大半は中国の方なのだ。

監督自身が1989年に北京の大学を卒業し、中国ではいわゆる「89世代」という、天安門事件を身をもって経験した世代の人なので、この映画にはやはり、監督自身の天安門事件や学生と国との関係に対する思考、「89世代」の天安門事件以後の運命と彼/彼女らが当初の理想を、違う人生の段階でどう思っているのかに対する描写が込められていると思う。

外国人の観客はともかく、中国人でさえも、もし天安門事件の歴史や「89世代」のあれ以来の人生の歩みについて詳しくなければ、なかなか共鳴できない作品ではないかって思ってる。

セリフでよく出た主人公の独り言は、監督の、現実に何度も裏切られた自身の理想と欲望に対する考えではないかと思ってる。

haoshez