劇場公開日 2008年4月26日

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「しるしはオリオン座」紀元前1万年 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0しるしはオリオン座

2019年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 多分『アポカリプト』と比較する人が多くなりそうな映画。しかし、ローランド・エメリッヒ監督にしてはメッセージ色は薄く、娯楽映画に徹した感じであり、その点、『アポカリプト』のように人種差別的な内容とは大きく違うし、残酷描写もほとんどないことから、誰でも楽しめる仕上がりになったのではないでしょうか。と、『アポカリプト』よりも先に『コナン・ザ・グレート』を思い起こした自分がいた・・・

 氷河期の終焉とともに絶滅したとされるマンモス。タイトルの紀元前1万年というと、そんな時代。『デイ・アフター・トゥモロー』でSFディザスター映画ながら環境問題にも言及したエメリッヒ監督だけに、絶滅危惧種をテーマにしてるのかと想像してましたが、“マナク”と呼ばれていたマンモスが活躍するのは全体からするとほんのわずか。村を襲った騎馬民族を追いかけ、捕えられた奴隷たちを解放するまでのツッコミどころが多そうなファンタジー・アドベンチャーが中心でした。

 期待した内容とは違っていたけど、奴隷解放など、虐げられた者たちが一斉蜂起する展開は大好き。しかも、敵地にはエジプトのピラミッドらしき建造物が出てくるものの、地域や民族を特定できるものはなく、奴隷奪還のため集まった戦士たちもアフリカ系には違いないけど多種多様な民族の複合体。自由を求めたり、愛によって行動したりする姿は人種や時代に関係なく、ヤハラやはり共感が得られるのです。

 ストーリーは単純すぎるほどでしたが、主人公デレー(スティーブン・ストレイト)がシュワちゃんやザ・ロックのように無茶苦茶強いヒーローではなく、普通の若者であることも評価すべき点だと思う。結果的には伝説の勇者となっていたけど、マンモスや凶暴なダチョウ(?)を倒したのも偶然だったみたいだし、惚れた女のために無茶な行動をとっていただけの正直な男。サーベルタイガーと仲良くなったシーンなどを見ると、なぜか同じく勇者らしくない主人公のドラクエ5を思い出すほどでした・・・

 古代エジプトがピラミッドを建てたのも多くの奴隷を使っていた。などと、批判的に描いているのかと思ってもみたけど、ナレーションがオマー・シャリフだとわかり、驚いてしまった。もしかして奥が深い?

kossy