レッドクリフ Part I : 新作映画評論

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レッドクリフ Part I

劇場公開日 2008年11月1日
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レッドクリフ Part I 11月1日より日劇1ほかにてロードショー

第2部への大いなる期待を高める“顔見せ”活劇

「三国志」のクライマックス、「赤壁の戦い」を総計5時間で描く超大作の第1部だ。

ジョン・ウー監督は物語の構成上、臆面もなく黒澤明監督の最高傑作「七人の侍」を踏襲している。関羽・張飛・趙雲といった豪傑らを、歌舞伎の大見得よろしく、見せ場たっぷりに紹介(「三国志」ファンならずとも、この導入部によって物語世界の理解の助けになるはずだ)。あらゆる登場人物が出揃ったところで、曹操軍80万の大軍がたかだか4、5万の孫権・劉備連合軍に今まさに襲いかかろうとする寸前に「続く」となる。そのタイミングは「七人の侍」の「休憩」入り方と実に似ている。あの壮絶な“雨中の決戦”に匹敵するであろう、第2部の火と水がほとばしる"船での血戦”へ、大いに期待を高めてくれるのだ。

ウー監督によると、アクションシーンは全部で約200万フィート分、ハイスピードカメラで撮影したそうだ。スローモーションの連続はさすがに冗漫な感はぬぐえないが、いかにも中国らしい人海戦術で、「孫子の兵法」に書かれたさまざまな兵の配置隊形“陣形”を俯瞰目線で見せるダイナミズムは圧巻だ。

特筆すべきは周瑜役のトニー・レオンと諸葛亮役の金城武だろう。「三国志」でも一、二を争う知恵者2人の頭脳戦は、小気味いいほどに映画にユーモアをあたえている。特に、トレードマークの扇を優雅にふりかざす諸葛亮役の金城は、これまでのベストアクトではなかろうか。

佐藤睦雄

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ABOUT THE MOVIE

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  • レッドクリフ Part I
  • 西暦208年、曹操率いる80万の魏軍に対抗するため、蜀の軍師・孔明は同じく魏に降伏を迫られている呉と同盟を結ぶ策に出る。魏軍と呉・蜀連合軍とが長江の赤壁で繰り広げ、「三国志演義」でも描かれた“赤壁の戦い”を、ジョン・ウー監督が壮大なスケールで映画化する全2部作の前編。蜀の劉備を支えた名軍師・諸葛孔明を金城武、呉の孫権に仕えた水軍の将・周瑜をトニー・レオンが演じるほか、チャン・チェン、ビッキー・チャオ、リン・チーリン、中村獅童などアジアのスターが集結。
  • 原題:
    Red Cliff
    監督:
    ジョン・ウー
    製作:
    テレンス・チャン、ジョン・ウー
    脚本:
    ジョン・ウー、カン・チャン、コー・ジェン、ジン・ハーユ
    撮影:
    リュイ・ユエ、チェン・リー
    音楽:
    岩代太郎
    アクション撮影:
    コリー・ユン
    出演:
    トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ビッキー・チャオ、フー・ジュン、中村獅童、リン・チーリン
    製作国:
    2008年アメリカ・中国・日本・台湾・韓国合作映画
    上映時間:
    2時間25分
    配給:
    東宝東和、エイベックス・エンタテインメント
  • 11月1日より日劇1ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

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