劇場公開日 2012年4月13日

  • 予告編を見る

「タルス・タルカスに引っ叩かれるシーン」ジョン・カーター kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タルス・タルカスに引っ叩かれるシーン

2019年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 良かったのは、戦いの目的地であるはずのゾダンガにサブ・サン(ドミニク・ウェスト)がいなくてタルス・タルカスに引っ叩かれるシーンだ。

 惑星バルスーム(ついバスルームと覚えてしまう)は火星のこと。彼らが呼ぶ地球はジャスームだとか・・・ともかく太陽系に関する知識なんかは同じレベルだ。瞬間移動で到着して直ぐに出会った種族はサーク。これがフルCGで描かれていて、手は4本、牙が生えているのが印象的。身体の線の細さは『アバター』の影響なのだろうか、雰囲気は似ている。

 メインの種族はなぜか地球とそっくりの人類で、ゾダンガという戦争好きの大国が火星を支配しようとしていて、なんとかそれに対抗している国がヘリウム。皇帝であるサブ・サンが神の使者?マタイ・シャン(マーク・ストロング)から第9の光を授けられ、星の実権を我が物にしようと、平和を望むヘリウムの王女デジャー・ソリス(コリンズ)との結婚を要求する。そんな時、重力の関係か驚異的なジャンプ力を見せるジョン・カーター(キッチュ)が現れたのだ。名前はサークの皇帝タルス(声:ウィレム・デフォー)によって“ヴァージニア”と呼ばれてしまう。

 カーターは故郷である地球に戻りたい一心で巡礼の地を訪れるが、そこにもマタイの策略にそそのかされた種族(サークを野蛮にした感じの種族)に襲われる。なんとか超人的に活躍して撃滅するカーターであったが、サークの本拠地に戻ると皇帝が更迭され、カーターを殺そうとする奴に取って代わっていた。ローマの遺跡みたいな闘技場にて巨大な白熊みたいな奴に殺されそうになるも、そいつもやっつけてしまう。彼はカリスマ指導者となり、このままだとゾダンガに全てが滅ぼされると訴え、サーク一族を率いて敵の本拠地に乗り込むのであった・・・

 地球ではカーターは戦争によって家族を失うという辛い過去があり、火星でのプリンスに徐々に惹かれてゆく。そしてサブ・カンと彼女との結婚式の最中に乱入してクライマックス。結局は好きになった女のために他国へ干渉してしまった形。“大義”という言葉が何度も出てくるけど、彼の大義が女だったとしか思えなくなってくる・・・最初は「戦いはもうたくさんだ」と言ってた割に、最初から殺しまくってるしなぁ・・・まぁ、最後のオチはかなりSFファンを納得させてくれるエピソード。ジョン・カーターの葬儀も終わり、墓は内部からしか開けないが、甥であるエドガーが暗号で開き、襲ってきた神の使い?を生きていたカーターが撃つという展開。故郷である火星に帰るぜ!なんて、なかなかカッコいい人生だ。ただ、火星に戻ってからは描かれてないので、デジャーがカーターがいなくなったため再婚している可能性もあるのだ・・・

kossy