大統領の理髪師のレビュー・感想・評価
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善良な小市民
はっきり言ってバカ。
でも心根は善良で、正直で、よくわからないけど
警察とか町内会長さんのいうことはきっと正しいのだと
信じてしまう。
一昔前の田舎にはいたなあって気がするんです。
そりゃあ、息子が育ったら、息子にバカにされてしまうような親かもしれない。
それでも必死に家族を守ったし、
自分の信じる人に誠実で、
自分のできることをそのときそのときに
一所懸命にやった。
素敵な人だと思います。
韓国の軍事政権とか、歴史的な暗い影はでてくるけれど
ラストのはじけるような笑顔に
人間はまだまだ信じていい生き物だよね。
そう感じました。
韓国現代史を描く傑作
朴正煕の時代を中心に李承晩から朴正煕を経て全斗煥に至る韓国現代史を庶民の視点から描いた大傑作だ。
冒頭に「これはフィクションです」と断りを入れることによって、より事実の部分が強調される。
コメディの形を借り、フィクションの形を借り、娯楽映画に仕上げながら、韓国の民主化以前の時代を描いている。
アメリカの現代史を走り抜けた「フォレスト・ガンプ」に並ぶべき傑作だ。
歩けなくなった息子が象徴しているものは韓国庶民の自由と民主主義かもしれない。
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