ミーン・ストリート

劇場公開日:

解説

ニューヨークを舞台にそれぞれに青春を爆発させる若者たちの孤独、友情、挫折等を描く。製作総指揮はE・リー・ぺリー、製作はジョナサン・タプリン、監督は「ニューヨーク・ニューヨーク」のマーティン・スコセッシ、脚本はマーティン・スコセッシとマルディク・マーティン、撮影はケント・ウェイクフォード、音楽はドン・ジョンソン(2)、編集はシド・レヴィンが各々担当。出演はロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテル、デイヴィッド・プローバル、エイミー・ロビンソン、リチャード・ロマナス、チェザーレ・ダノヴァ、ヴィクター・アルゴ、ロバート・キャラダイン、ジェニー・ベル、デミッキ・デイヴィスなど。日本語版監修は戸田奈津子。カラー、ビスタサイズ。1973年作品。

1973年製作/アメリカ
原題または英題:Mean Streets
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1980年11月1日

ストーリー

ニューヨークで生まれ育ったチャーリー(ハーヴェイ・カイテル)は、父親を亡くし、母と2人で暮らす27歳の若者だ。彼は定職を持たず、叔父ジョバンニ(チェザーレ・ダノヴァ)がやっている会社の手伝いをしながら、トニー(デイヴィッド・プローバル)が経営するバーに入りびたっているという生活を送っていた。チャーリーにはジョニー・ボーイ(ロバート・デ・ニーロ)という親友がいたが、彼も又、気ままな毎日を望み、僅かな給料も酒や女やバクチに使い果たされていた。高利貸しのマイケル(リチャード・ロマナス)は、そんな彼に金を貸したために、いつもとりたてに彼を追い回していた。チャーリーの叔父ジョバンニは、ニューヨークの一角ではボス的な人物であったが、チャーリーが、ジョニーとつき合うことを心良くは思っていなかった。ある時、ジョバンニは、自分が経営することになった一流イタリア料理店をチャーリーにまかせようとそのことを彼に告げた。出世のチャンスに喜ぶチャーリーだったが、そのかわりにジョニーや、恋人のテレサ(エイミー・ロビンソン)と手を切ることを条件に出され葛藤する。相変わらずジョニーやトニーたちと親交をかわすチャーリーだったが、ジョニーは、ある夜、アパートの屋上に登り、眼下にダイナマイトを爆発させるという無暴なことをする。さらに借金がたまったジョニーは、チャーリーに用立てをし、仕方なしにチャーリーは有り金をすべてジョニーに渡した。しかし、事もあろうにその金をも酒に使ってしまうジョニー。わずかな金だけマイケルに返すが、その金をマイケルが燃やしてしまったことからジョニーは彼に銃口を向けた。その場は仕方なしに退散するマイケル。しばらくの間、町から去った方がいいと考えたチャーリーは、ジョニーとテレサを連れて町を発った。3人を乗せた車がサン・ジェロナの祭りに湧く町を抜け、ブルックリン・ブリッジを渡り終えた時、猛スピードで追跡してきた車から銃口が向けられた。マイケルと彼の手下の殺し屋だ。鮮血に染まった車は、そのまま歩道の消火栓に激突し、チャーリーは車の中から転がり出た。すべてが空しく終わり、後には夜の無表情の町が冷たく在るだけだった。(ワーナー・ブラザース映画配給*1時間55分)

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映画レビュー

4.0スコセッシとデ・ニーロの伝説はここから始まった。。。

2019年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

スコセッシとデ・ニーロが初めて組んだ伝説的な作品。この前年、ちょうどコッポラが「ゴッドファーザー」で格調高いマフィアの神話を奏でたわけだが、クイーンズ生まれでイタリア系マフィアを肌身に感じながら育ったスコセッシはまるでカウンターパンチを放つように、下っ端ギャングのリアルなドラマを紡ぎ上げた。今でこそスタンダードとなったが、当時の映画人や観客たちはこのむせ返るほどの生々しさに衝撃を受けたことだろう。また一説によると、コッポラは「ゴッドファーザーPart2」をスコセッシに任せようと提案していたというし、同作にデ・ニーロが抜擢されたのも「ミーン・ストリート」の怪演が決定打になったとも言われる。本当の主人公はデ・ニーロではなく、ハーベイ・カイテルなのだけれど。ともあれ70年代の初め、映画界で何かが起こりそうな予感を充満させた一作。だからこそ「アイリッシュマン」と併せて観ると、何だか泣けてくるのだ。

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牛津厚信

5.0荒々しい友情が魅力的な傑作クライム映画──

2024年8月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

怖い

興奮

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緩詰敬伍

3.5この時点でいつもの型が出来てるのか!

2024年3月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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Duchamp

5.0スコセッシのリアル

2023年9月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

オープニングはThe Ronettesの「Be My Baby」が心地良く、今となってはベタに思えるストーンズの「Tell Me (You're Coming Back)」からDerek and the Dominosの「I Looked Away」が垂れ流し状態の中、デ・ニーロ演じるジョニー・ボーイにスポットを当て流れる「Jumpin Jack Flash」が最高にイカした演出として。 どの場面でも衣装を変えながら全てにおいてキマっている異次元的なデ・ニーロの存在感がハーヴェイ・カイテル含めた誰よりも格好良く役者冥利に尽きる才能がダダ漏れ、酔っ払いのデビッド・キャラダインが弟のロバートに撃ち殺され、どうしようもないジョニー・ボーイに終止符を撃ち?損ねた?自らトドメを指すスコセッシ、ジョー・ペシの専売特許の元祖はデ・ニーロにしろ、情けなさに哀愁を感じるジョニー・ボーイから目が離せない。 今、観るからこそ『グッドフェローズ』や『カジノ』に『アイリッシュマン』の原型としての意味合いが、初々しいヤンチャなデ・ニーロが暴れマクる姿を堪能出来る初期衝動が炸裂!!

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万年 東一