マルシカの金曜日

劇場公開日:

解説

第2次大戦直前の揺れ動くチェコスロヴァキアの社会情勢を背景に、母国のためレジスタンス活動に身を投じた実在の女性マルシカの日記を基に、22歳で処刑された彼女の短かく激しい青春を描く。監督・脚本はヤロミール・イレッシュ、撮影はヤン・チュジーク、音楽はルボシュ・フィシェル、美術はヤン・オリワが各々担当。出演はマグダ・ヴァシァリヨヴァ、ユーリウス・バシェック、ヴィエラ・ストルニスコバー、ハナ・パスティジーコバー、ダグマー・ブラーホヴァーなど。

1972年製作/チェコスロバキア
原題:A pozdravuji vlastovky
配給:新日本企画
劇場公開日:1980年11月1日

ストーリー

レジスタンス活動でナチスに逮捕され、死刑の判決を受けたマルシカ(マグダ・ヴァシァリヨヴァ)は、1942年11月17日、ドイツ軍の刑務所に送られて来た。そこで、彼女は幼ない頃の自分を思い出しながら日記を綴った。平和で美しかった彼女の国チェコスロバキアに異変が起こったのは、38年のドイツ軍侵入だった。やがて、レジスタンス活動に身を投じたマルシカは同志と共に動き回るが、逮捕され、ゲシュタポの厳しい追求を受けた。そして死刑の判決。判決の99日後には処刑が行なわれることになっている。しかも、なぜか金曜日に行なわれることになっていた。やがてマルシカは様ざまな女囚たちと知り合いになった。そんな女囚の一人、ジュリー(ダグマー・ブラーホヴァー)は、チェコ人で、しかもマルシカとは同郷のストラスニスの少女だった。マルシカの母(ヴィエラ・ストルニスコバー)からは、死を前に信仰を持てという切なる願いの手紙が屈くが、彼女は断乎として拒んだ。しかし、正義のためなら死をも怖くないと覚悟を決めていたマルシカも、迫りくる死に震える身を隠せなかった。19歳の少女ジュリーは、悲しみのあまり泣き叫ぶ。43年2月11日、家族との面会。そして3月24日は、マルシカの22歳の誕生日だ。一瞬、懐かしい家、緑の田園、父(J・バシェック)が栽培するミツバチの群れなどが脳裏をかけめぐる。そして3月26日、マルシカはジュリーと思いきり歌を唄った。弁護士による減刑嘆願書も却下され、いよいよ処刑の日がやってきた。処刑される同志9人は、それぞれにキスを交わした。そしてマルシカは心の中でつぶやいた。“私は胸に愛をいっぱい抱いて死んで行くのです。皆のことを思っていきます。さようなら……”

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