劇場公開日 1974年3月9日

「追悼 ライアン・オニール‼️」ペーパー・ムーン 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0追悼 ライアン・オニール‼️

2023年12月9日
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白黒の素朴な画面に、一人の詐欺師と、親のいない少女の珍道中と心の交流を、ピーター・ボグダノヴィッチ監督のクラシック映画みたいな趣味の作風の中に、エンターテインメントとしての面白さも盛り込んでくれた珠玉の名作‼️ホント大好きな映画です‼️聖書のインチキ販売で旅を続ける詐欺師ライアン・オニールが、ひょんなことから誰の子が分からない知り合いの娘を、遠い親戚に送り届けることに。ところがこの小娘テイタム・オニールが彼を上回る悪知恵の持ち主で、鮮やかに詐欺の手助け‼️ "紙でできた月" 同様、ホンモノ以上に温かい、ニセの親子関係が胸を温かくしてくれます‼️当時9歳のテイタムの可愛らしさ、その破壊力が凄まじく、ちょっぴり生意気な台詞も、タバコを吸う仕草も、香水を大量につけて大人のマネをするシーンも、実に決まっている‼️詐欺師役のライアンも頭が悪く、金は無く、大嘘つきで、女にもだらしない駄目人間‼️なんだか自分を観ているようで妙に共感してしまう‼️彼の駄目人間ぶりが際立つほど、その後の彼の優しさにジーンときてしまう‼️この二人はもちろん実際の親子で、息がピッタリなのは当たり前なのですが、二人の間に徐々に芽生える愛情は親子ならではの説得力がありますね‼️また、あばずれ女役のマデリーン・カーンも、この人以外には考えられないハマり役‼️そして音楽‼️同名タイトルの古いスタンダード曲や、ビング・クロスビーの歌声、トミー・ドーシー楽団の軽快なジャズ、ビクター・ヤング、ホーギー・カーマイケルなどの懐かしいメロディが、クラシック・カーのラジオや小さなホテルの古いラジオから流れてくるのだからたまりません‼️ホント挫けそうになった時に是非観て欲しい、ロードムービー、バディムービーの教科書みたいな作品‼️元気もらえますよ‼️

活動写真愛好家