劇場公開日 2022年2月25日

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「ミュージカル界の傑作」巴里のアメリカ人 nagiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ミュージカル界の傑作

2017年5月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

フレッド・アステアと並ぶ、ミュージカル界の大スター、ジーン・ケリー主演の本作は、MGMミュージカル三代傑作の1つといわれている。(残りは、本作と同じ、ヴィンセント・ミネリ監督、ジーンケリー主演の超有名作『雨に唄えば』、そしてフレッド・アステア主演の『バンド・ワゴン』である。)

この三作品、どれも素晴らしいのだが、本作品はこの中では最も、ミュージカル・ダンスシーンに力が入った作品であろう。なにせ、『巴里のアメリカ人』というのは、元々は18分近くある戯曲であり、それをミネリ監督が映画化したのである。力が入らない訳がない。『巴里のアメリカ人』はラスト20分近く、ジーン・ケリー無双といっても良いほどの圧巻のダンス。ミュージカルは歌やダンスありきなので、ストーリーが等閑にされる傾向があるが、ジーン・ケリーもその筆頭であろう。このラストシーンだけでもう拍手喝采でしょう。映画内のダンスの振り付けは全てジーン・ケリーによるもの。なんてこった...

また、ジャズのスタンダード、"I Got Rhythm "も披露されている。この曲は、チャーリー・パーカーや、日本人でいえば上原ひろみなどによって幅広く演奏されており、有名だろう。この曲ではジーン・ケリーの驚愕のタップがみられる。そしてプロペラも(笑)

当時アカデミー賞を総ナメにした、ミュージカル界の傑作、是非一度は鑑賞してみては。

nagi