劇場公開日 1968年3月16日

「【笑顔無き、自身の殺しの流儀を変えない孤高の殺し屋を演じたアラン・ドロンのスタイリッシュな魅力炸裂作品。】」サムライ(1967) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【笑顔無き、自身の殺しの流儀を変えない孤高の殺し屋を演じたアラン・ドロンのスタイリッシュな魅力炸裂作品。】

2024年2月12日
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鑑賞方法:VOD

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■恋人ジャーヌ(ナタリー・ドロン)にアリバイを頼み仕事に出掛けていく殺し屋・ジェフ。(アラン・ドロン)クラブの経営者を殺害し、現場を後にしようとしたその時、黒人歌手・バレリー(カティ・ロジェ)に顔を見られてしまう。
 だが警察で行われた面通しで、なぜかバレリーはジェフが犯人であることを否定する。

◆感想

・灰色がかった硬質な映像と、最小限の音楽。そして、ニヒルなまでに、自身の殺しの流儀を変えない孤高の殺し屋ジェフを演じたアラン・ドロンが、格好良すぎる。
ー トレンチコートに、帽子。長身痩躯なアラン・ドロンの姿が印象的である。-

・資料によると、ジャン・ピエール・メルヴィル監督は、日本の侍をイメージしてジェフのスタイルを考えたそうである。

<抑制したトーンの中、警察に追われるジェフが地下鉄を巧みに使うシーンや、バレリーが演奏するバーに現れた時に、彼の拳銃には銃弾が入っていなかった所など、作品全体が醸し出す雰囲気が、格好良すぎる作品である。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年2月12日

ジャングルの中の虎に似てサムライの孤独ほど深く、厳しいものはない-武士道
これは武士道ではなく、ジャン・ピエール・メルビルが考えたものだと、本人がインタビューで語っています。
孤独が深く、厳しいものとしてのサムライだと言う事でしょう。
そのイメージをアラン・ドロンに落とし込んだキャラクターだと思います。

Mr.C.B.2
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年2月12日

私は1968年7月14日にこの映画を観てから映画ファンになりました。ある意味私の原点です。

Mr.C.B.2