劇場公開日 1947年7月

「全てはグリアガーソンの美しさ」心の旅路 重さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0全てはグリアガーソンの美しさ

2021年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ロナルドコールマン扮するチャールズレイニアは、戦争の悲劇で記憶を無くしスミスと呼ばれて英国の精神病院にいたところから始まる。戦争なり激しいショックを受けた事が原因なのか過去の自分が分からないのだから始末に負えない。チャールズは、ドイツに勝って戦争が終わってもタバコを求める事しか出来なかったが、タバコ屋でグリアガースン扮する踊り子のポーラと出会い親切に面倒を見てもらう。ポーラは、チャールズが病院から抜け出て来たのに明るく振る舞い、スミシーと呼ぼうと決めた。ポーラは、出番前でも気さくに話しスミシーに自分の舞台を見せるのだが、モノクロながら赤毛だと言うグリアガースンの美しさと優しさに一目で魅了されたよ。ヒロインがこれほど美形だと癒されて観る価値が増して最後まで楽しみだよね。モテモテだけど、ポーラの結婚相手としてはロナルドコールマンはちょっと老けすぎではないかと思ったがまあ良しとしよう。
映画のテーマは記憶喪失なのか癖になるのか、事故により2回も記憶喪失になってしまいポーラとの3年間は無いものに。そして消えてしまった夫。雑誌で見つけて秘書として再会しても他の子と結婚すると分かっても全く気付かず嘆かわしかっただろうにね。記憶喪失と言うのは治る見込みがあるのか無いのか分からないだろうから耐えるしかない愛は辛かろう。踊り子から大病して子供も失い、それでも夫を探し続ける果てしない涙ぐましい愛は報われて欲しいよね。心が洗われる様な麗しく素晴らしい映画だったよ。

重