劇場公開日 1955年11月22日

「目に見えない脅威は…」生きものの記録 777さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0目に見えない脅威は…

2022年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

水爆実験による第五福竜丸の船員の被爆によって、広島・長崎に続く、またも日本人の
被爆者が出てしまった…
先に、旧ソビエト連邦が核開発を成功した事により、かつて「1国だけが核を持つ」から
「複数国が核を持つ核戦争」への脅威に変わった。
人類を何十回も滅ぼせる核を世界が持つ恐怖に、主人公はおののき、その核の脅威を
周りに伝えるが、伝わらない… 現代で、未曽有の原発事故を起こしたのに、日本人は
続けて原発依存の生活を再開しようとするのも、そうだろう。
10年以上経っても、日本の科学者は「再生可能エネルギー」という物を開発できず
「脱・原発」を実行できない…
この「生きものの記録」は、あまり知られていない作品だが、目に見えない「核に対する
恐怖」よりも、目に見える「核が産んだ原子力怪獣」のいうモンスター「ゴジラ」は
大ヒットし、その後、長きにわたるシリーズとなった。
民衆は「目に見えない脅威」より「目に見える怪獣」という、分かり易い物を
選んだようだ…

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