劇場公開日 1956年12月15日

「ロッキーを変えた周囲の人々」傷だらけの栄光 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ロッキーを変えた周囲の人々

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

総合:70点 ( ストーリー:75点|キャスト:75点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:65点 )

 盗みと喧嘩を繰り返すニューヨークのどうしようもないクズのゴロツキ犯罪者のロッキー・バルベラは、ある日ボクシングに出会い目覚めていく。そんなロッキー・バルベラはスタローンのロッキー・バルボアの直接の手本ではないようだが、共通点は多い。
 この有名な映画の存在は前から知っていたし主演したポール・ニューマンの出世作だが、ウィキペディアによると実はジェームズ・ディーンが主演の予定であり、事故死した彼の代役がニューマンであった。

 有名作といえども古い映画なのであまり期待していなかったのだが、なかなか面白かった。それは本当にクズ犯罪者に過ぎなかったロッキーが、ボクシングと周囲の人々の支援で変わっていく姿に魅力を感じるからである。
 主人公に加えてそのような周囲の脇役に魅力がある。特に母親と妻はロッキーを変えた。一緒に犯罪をしたゴロツキ仲間は次々に不幸な結末となり反面教師となった。町のゴロツキどもを見つめてきた喫茶店の親父と、ロッキーとの対照的な役回りとしての飲んだくれの父親も良かった。
 そして役作りのために鍛えた体でニューマン演じるロッキーは最後の試合を迎える。最後を除いて試合と犯罪の生々しい場面が殆ど無いなど演出はやはり古さがあるものの、魅力的な登場人物と物語の良さで楽しめた。

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Cape God