劇場公開日 1953年7月28日

「この物語が教えてくれるのは生きる希望ではなく、社会の厳しさだ」オリヴァ・ツイスト(1948) JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0この物語が教えてくれるのは生きる希望ではなく、社会の厳しさだ

2020年3月4日
PCから投稿

オリバーツイストがあっちこっち振り回されながら、生きていくのは非常にかわいそうではあったし、不遇だったと思う。
しかし、本当の意味で最も不遇なのは誰だろうか。
街の隅で孤児となり、盗みを働く少年たち。誰が彼らを救ってくれる?
実際、オリバーツイストは勇敢にたくましく生きたかと言えばそうではない。ただ、彼は運が良かっただけではないのか。
ああやって救われず、大人からの愛情を得られない子供たちはどうなってしまうのか。

彼らの長がそうだったように、ボロボロの服を着てまた次の世代の子供たちに盗みを働かせる、そんな未来しか待っていないんじゃないの。

オリバーツイスト、彼が主役である意味はなんなのか。

JYARI