劇場公開日 1995年7月22日

「【”非常事態”を人間の知恵と工夫と経験値で乗り越えろ!ラストは何度観ても、涙が滲んでしまう作品。】」アポロ13 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”非常事態”を人間の知恵と工夫と経験値で乗り越えろ!ラストは何度観ても、涙が滲んでしまう作品。】

2020年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

泣ける

知的

幸せ

 アポロ13号のクルーの中で好きなのは、ジム船長(トム・ハンクス)も良いのだが、私は打ち上げ二日前に”風疹”を発症する恐れがあるという理由で(彼のせいではない)、クルーから外された、ケン(ゲイリー・シニーズ)である。
 当然、彼は失意し、TVも早々に消して”ふて寝”している。

 が、その彼にアポロ13号の事故が伝えられ、彼の”地上”での献身的な、奮闘が始まる。(電力を少しでも確保するための方法を様々に試すシーンなど。打ち上げ直前まで共に月面着陸を目指していた同僚を救うための必死の姿が沁みる・・。)

ー世間は、打ち上げの際は”関心を示さないが”、事故が起こってから”いきなりニュースで頻繁に取り上げる光景”も、少しシニカルに描かれる。-

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 ■好きなシークエンス
 ・月面着陸を諦めざるを得なくなった際にジム船長が夢想する月面を歩くシーン(彼の無念が上手く描かれている)
 ・他の落ち込む2人のクルーに対し、”僕は家に帰る”と言うシーン(気持ちを切り替えた事が良く分かる)
 ・随所で出て来るジム船長の妻マリリンを筆頭にした家族の心の葛藤が描かれるシーン
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 そして、もう一人好きなのが、NASA主席管制官ジーン(エド・ハリス:良い役者である・・。)である。
 粋な白い三つ揃えのスーツを常に身に付けながら、冷静沈着に、そして時に”厳しく””相当無理な”指示を出す姿。
 大気圏突入前、”NASAの最大の危機だ”という男達に言うセリフにしびれる。
 ”いや、栄光の時だ!”

 そして、帰還船から”漸く”ジム船長からのコールが聞こえた時の周囲の
大歓声の中、一人椅子に座り込み目頭を押さえるジーンの姿。
 ーここは、矢張り沁みます・・。ー

<十数年ぶりに観たが、事故発生の緊迫感からのあのラストは矢張り心に染み入る。
 近年、”ゼロ・グラビティ”や”ファースト・マン:特にこの作は今作と連動している・・”など有人宇宙モノの秀作が発表されているが、20年以上前に今作を世に出したロン・ハワード監督の凄さを再認識した作品でもある。>

<1995年8月 劇場にて鑑賞>

<2020年4月24日 BSにて再鑑賞>

NOBU
asicaさんのコメント
2020年4月25日

トイレのシステムで ビョーキがうつっちゃうっていうやつで 宇宙船内の排泄の仕組みを知りましたが、こう言ったレビューを見ると ほんとにいろいろ忘れてるわーと再認識。新しいものばかり見ないで過去に見たいい映画も見たくなりました。

asica