呪怨のレビュー・感想・評価
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黒猫と白塗り俊雄
理佳、勝也、仁美、遠山、いづみ、伽椰子の6章立てはビデオ版『呪怨』(1999)から踏襲された構成。各エピソードの時系列にも仕掛けがあり、戻ったかと思えば未来に繋がっていたりとタイムトラベルしたかのようなSF感もある作品。ただ、ビデオ版の粗い映像から綺麗な映像へと進化したけど、怖さの点では劣るかもしれません。尚、ビデオ版2の最後に声だけ聞こえる女子高生たちのエピソードもある。
呪怨シリーズで最初に観た作品でしたが、やはり前作前々作にあたるビデオ版を見ていないと面白さは半減すると感じます。佐伯家、村上家、北田家と住人が変化し、今作では次の徳永家がメイン。介護ボランティアの仁科理佳(奥菜)が異変に気付き、サチエ婆さんの恐怖シーンを見たため理佳自身も倒れてしまい、主人である勝也(津田寛治)と和美の夫婦も行方不明となってしまう。
勝也の妹・仁美(伊藤)も自宅で布団の中に引きずり込まれてしまうし、女子高生・遠山いづみ(上原)も仏壇の中に引きずり込まれるという神隠しの事件。そしていづみの友人3人も行方知れず。死ぬというより消えた!といった展開が多い。そんな不条理ホラーの中にあって、元刑事の遠山(田中要次)が監視ビデオの中に伽椰子の亡霊を見たために徳永家を燃やそうと画策するのだが、そこで出会ったのが10年後の娘・いづみという面白さ。いづみの章では遠山が死んだことになっているタイムパラドクスが絶妙なのだ。
残念な部分としては、最初の俊雄がノーメイクなのに後にはすべて白塗りになっていること。事件が起こって立ち入り禁止になるほどの遠山家に家庭訪問に行くことなどに矛盾を感じてしまう。原因(なぜ呪うようになったか)と結果(あの人はどうなったの?)・・・これが圧倒的に不足しているため各章での恐怖シーンもぶつ切り状態のまま頭を傾げてしまう。この作品を最初に選ぶと、評価が下がってしまうこと間違いなし!
冒頭のモノクロのプロローグで佐伯剛雄が一人息子俊雄の黒猫「マー」を虐待するシーンがあり、剛雄が伽椰子を殺したのだろうと想像できるシーンも途中にある。また、津田寛治の憑りつかれたような呟きにより、剛雄が俊雄を自分の子じゃないと疑ってると思わせるシーンもある。こういうの大事!
効果音による驚愕、いきなり登場する白塗俊雄、黒猫がいっぱい・・・ドキッとするシーンはいくつもあるのに、主人公(?)となる目線がころころ変わるため恐怖にも感情移入できないまま。理佳の章と伽椰子の章の時系列もどちらが先か考えさせられるし、気持ちよく没入できないのも残念でした。レビューも支離滅裂気味となりましたが、やっぱり遠山いづみのパートが一番だったかな・・・
ビデオから劇場版に
良いか悪いかで言えば、良い。
ビデオ版のおどろおどろしさがグッと薄くなり、誰もが見易くなったと言えるだろう。
ビデオ版は乱れた人間関係も混じり、不快感は上がるので、怖さはともかく観やすくなった。
最早誰もが知っている程のキャラクターになってしまった伽椰子。その認知度においては過去のホラーキャラクターに比肩する怪物になった。
ホラー映画はキライと言う人でも、呪怨→俊雄→伽椰子は「あー知ってる」と言うレベルだろう。
2階建ての家に階段は当たり前にあるから、あのイメージは強烈。
白塗りパン1の俊雄は笑いと恐怖が相反する形で人によっては笑ってしまうのが困る(笑)
作品中でもっとも恐ろしいのは剛雄だろう。
俊雄に伽椰子と家族をぶっ殺した様は最悪だ。人間性も酷い。
後々呪い染みたものが残るのも当然。
無差別な祟りもそりゃ起こるわ(笑)
話はそれたが、ジャパニーズホラーでは五指に数えられる作品と思う。
オリジナルの劣化版
VHS版はある意味チープで、だからこそのなんとも形容しがたい恐怖があった。劇場版では、スケールアップをしようとしているのかそういった感じがなくなり、かえって余計チープになってしまった。
高校生のシーンなんかただの安いゾンビものでしかない。
そもそも伽倻子の話がまるまるカットされてたら、話に深みも何もあったものじゃない。
どこが怖いのやら
①「リング」より怖いとか、日本最恐のホラーとか言われるから観たが全然恐くない。②「犬鳴村」の時も思ったが、この監督は時間軸を捻るのが好きなようだ。しかしそれが映画の恐さに繋がっていないし、繋がっていなければ意味がない。③『呪怨』の意味の説明を冒頭でしているが、貞子の二番煎じのような加那子が、関わる人間がみんな死んでしまう呪いを招くどんな怨みを抱いて死んだのか全く描かれないので、これまた恐くない。④俊雄が加那子の呪いにどう関わっているのかも?なので怖がろうにも怖がりようがない。⑤というわけで、怖かったら「呪怨」シリーズを続けて観ようと思っていたが、止めます。人間、皆が皆得体の知れないものを怖がるわけではないのですよ。監督さん。
ジャパニーズホラーが低品質になった元凶
個人評価:2.0
びっくりするくらい低レベルな演出と脚本。
この映画が人気になったのは何故だろうか。キャラクターが愛されたのかもしれない。
しかしながら本作が人気が出て、世間的に良しとされた事で、ジャパニーズホラーが低品質となり、子供向けばかりの作品が乱立した原因の1つと感じる。
意外や意外。
自身初の鑑賞でした。
実は角川ホラー文庫を始め様々な
ホラー小説貪る様に読んでた時期があり
こちらも先に小説で読んでたから
何となく見たデジャブ感あり。
もう17年前の作品が今でもメジャー
ってすごいなあ。
今は居ない伊東美咲や奥菜恵が懐かし。
面白かったなあ。
リアルタイムで見たかった
自分の家に知らない誰かがいたら怖いけど
俊夫くんがキャラ化した後なので、怖さを感じることがなかった。
エレベーターでちょいちょい写ってるのもネタ動画見たあとだから笑ってしまった。
ボチボチ
怖い。恐ろしい。のは確か…でもなんか違うんだよね。
劇場版ってことで、万人受けを狙ってるのがどうもね…
オリジナルは劇場版の比にならないほど怖い。とにかく恐ろしい。
ホラー映画ファンやマニアの人は劇場版よりオリジナルの方がいいかと思われます。
出し惜しみ無し
清水崇監督・奥菜恵主演の”和製”ホラー映画です。
老人介護のボランティアで郊外の一軒家を訪れた女子大生の理佳は
その家で恐ろしい体験をする事になります。
そして、その恐怖は関係する人々を次々と巻き込んでいきます。
日本に昔から伝わる「怪談」の世界を現代に置き換えて
西洋的な要素も加えて味付けしたという感じの映画です。
監督が「敢えて見せる事にこだわった」と言うだけに、
出し惜しみせずにこれでもかと言うくらいに怖い場面が出てきます。
怖さを通り越して笑える場面もありますけど、
それはご愛嬌ってことで目をつぶるのが、
この映画の正しい楽しみ方でしょうね(笑)
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