劇場公開日 1960年7月12日

夜の流れのレビュー・感想・評価

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2.0ダメな男と不可分の女

2017年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

萌える

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佐分 利信

5.0二つの個性がバランスよく並ぶ共同監督作品

2009年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

共同監督の映画、というと、撮影中トラブッて途中で監督がいなくなって別の監督が引き継いだとか、キャストが豪華すぎる大作のためにひとりの監督じゃ演出がもたなくなった、なんていう例が多く、大概、観ても印象の良くない作品ばかり、というのが普通だが、この「夜の流れ」はそれとは全然違う。

 「夜の流れ」の製作当時、年に三本以上、映画撮影していた成瀬巳喜男監督は、自分ひとりでまかなうことができなくなって、この作品だけは川島雄三監督を共同監督に起用、川島監督には若者中心が登場するシーンの演出を任せて、自分はお姑さんなどの年長者たちが登場するシーンの演出に専念した。この作品は、老練な演出の成瀬とテンポのいい演出に定評がある川島との好対照ぶりが、最大の見ものなのだ。
 何より面白いのは、好対照な演出にもかかわらず、作品全体のバランスが損なわれることもなく、むしろ演出が好対照だからこそ、ちょっとテイストの違った川島雄三の個性、今までとは見どころが変わった成瀬巳喜男の特徴が観られて、それぞれの監督のファンに充分にこたえられる、いい作品に仕上がっている。

 最近、大学にも映画論なる講座が増えてきているらしいのだが、監督研究や監督の演出を研究してレポートを書く、というものが出たのなら、この作品を観ることを是非ともおすすめしたい。監督の個性とはどういうものか、を気にしている人にはうってつけの作品だと思う。

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こもねこ