劇場公開日 1977年10月29日

「金田一耕助シリーズ映画、屈指の名作」八つ墓村(1977) Jettさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5金田一耕助シリーズ映画、屈指の名作

2024年3月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

文豪 横溝正史さん原作の傑作サスペンスドラマを巨匠 野村芳太郎監督と邦画史に残る名作「砂の器」の製作スタッフが2年以上の歳月をかけて完成させたというだけあって、映像・ストーリー共に重厚で大作の風格を備えた見応え満点の傑作です

“八つ墓村”の名前の由来が400年前の戦国時代の凄惨な出来事から来ていること
そして、それをなぞる様に現代を舞台にした本筋も人間の卑しさと弱さが動機で起きる凄惨な事件、とてもよくできたストーリー展開にグイグイ引き込まれます

横溝作品お馴染みの田舎の旧家の屋敷を舞台にしたアンサンブルキャストが豪華
主役は若き日の“ショーケン”こと萩原健一さんでカッコいいし、小川眞由美さんと山本陽子さんがメチャクチャ綺麗、特に小川さんがすごく色っぽくて素敵でした
そして金田一耕助を演じる渥美清さん、“寅さん”以外の渥美さんがとても新鮮でした、でもあらためて観てみると金田一耕助の出番ってすごく少ないんですね

それ以外の印象的だったキャラクター
・死人のように青白い顔をした不気味な双子の老姉妹
・山崎努さん演じる田治見要蔵が鬼の形相で日本刀と猟銃を持ち闇夜を駆け村人を大量虐殺
・400年前の戦国時代パートで出てくる夏八木勲さんの◯◯
など、ビジュアル的に脳裏に焼き付くほどのインパクトを残します

子どもの頃、TVで流れるCMにビビり、通学路の途中に貼ってあったポスターが怖くて前を走り抜けた事とかを思い出し、今となっては微笑ましいノスタルジックな気分にもなる、邦画史上に残るサスペンス映画の傑作だと思います

Jett