劇場公開日 1992年10月31日

「まさにエレクトリック・リベレーション(電気的啓示)‼️」青春デンデケデケデケ 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0まさにエレクトリック・リベレーション(電気的啓示)‼️

2024年2月19日
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この作品は観てる者すべてにとっての青春、いや思春期そのものですよね‼️あの時、あの場所でじゃないですが、誰もが一生のうち一度は経験するであろう思春期というか、感情の揺れみたいなものが画面に充満してます‼️大林宣彦監督作の中でも一番好き‼️ホントに愛おしくて愛おしくてたまらない映画です‼️1960年代の香川県観音寺市を舞台に、ラジオから流れるベンチャーズ「パイプライン」のデンデケデケデケに魅せられた高校生4人組が、バンド「ロッキング・ホースメン」を結成、ベンチャーズのコピーバンドを目指す‼️スナックの開店祝い、文化祭と青春のデンデケは鳴り響く‼️主人公のちっくんこと藤原竹良役の林泰文、妙に世間慣れしている寺の息子・富士男役の大森嘉之、気弱なニキビ少年・岡下役の永堀剛敏、白井役の浅野忠信、エンジニア静夫役の佐藤信一郎の5人が主要メンバー‼️久石 譲さんの音楽から「デンデケデケデケ」が流れ出す冒頭からしてホントにゾクゾクさせてくれる‼️同じ志を持つ同士が自然に集まってきたり、デートじゃないがクラスの女の子と海に泳ぎに行ったり、同級生の初キスや恋路が気になったり、遊びに行った同級生宅で妹が可愛かったり、同級生がエロ本差し入れしてくれたり、夏休みにみんなでバイトしたり、遠足気分の合宿に行ったり、そして文化祭での晴れ舞台‼️ホントにもうあるある、あったあったみたいなこの感覚‼️細かいエピソードとしては、白井に好意を寄せるストーカー女子の話だったり、岡下の初恋を成就させるための三田明の「美しい十代」‼️担任の先生に扮する岸部一徳がフェイドアウトする人の世の儚さ、突然の別れ、彼が元タイガースのメンバーというのも粋なキャスティング‼️ちっくんの数々の夢や妄想を細かく映像化して見せてくれたり、楽器、アンプなどの小道具の扱いにもホント味があって、大林宣彦監督の演出は、軽妙でユーモラスでみずみずしくてノスタルジック‼️ホントに天才ですよね‼️主人公たちがデンデケの啓示を受けたベンチャーズの「パイプライン」をはじめ、ビーチボーイズ、チャック・ベリー、ビートルズら60年代エレキサウンドの数々が全編に流れているのもチョー楽しい‼️観音寺弁の不思議な響きも、独特の雰囲気を醸し出すことに成功している「古里映画」の決定版ですよね‼️そして、ラストのメンバーの別れの会話‼️ちっくんと彼をバンドの終身リーダーとして表彰する他の4人の姿‼️美しき友情‼️ジーンと胸に染みます‼️「これから先の人生でどんなことがあるか知らないけれど、愛しい歌の数々よ、どうぞ僕を守りたまえ」ちっくんの最後のこの言葉、私も歌を映画に置き換えて、いつもこの言葉を自分に言い聞かせてます‼️

活動写真愛好家
かせさんさんのコメント
2024年4月3日

芦原すなお原作の通りのセリフ「ありゃりゃんりゃん」が好きです。
お寺の息子役、いい存在感でしたね。

かせさん