白い馬
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解説

一人のモンゴル人少年を通して、草原に暮らす人々の日常を綴った人間ドラマ。監督は、実際にモンゴルの遊牧民たちと生活を共にした経験を持ち、「ガクの冒険」以来、自然とドラマを融合させた作品を発表し続けている椎名誠。撮影監督は前作「あひるのうたがきこえてくるよ。」に引き続き高間賢治がつとめている。モントリオール世界映画祭'95、第1回ダブリン映画祭、ゆうばり国際冒険・フンタスティック映画祭'95正式招待作品。

ストーリー

初夏、7歳になるナランは、二人の兄と一人の姉とともに寄宿舎から草原にある我が家へと戻って来た。そこには両親と祖父母、病身の兄とやんちゃな妹、そしてナランと同じ日に生まれた白い愛馬が待っていた。彼らが家に戻ると、一家は冬の営地から夏の営地へとその居を移動する。夏の営地は川の側で緑も濃く、家畜を育てるには最適の場所だった。モンゴルでは幼い子供でも家の仕事を手伝わねばならない。ナランも家畜の面倒をみたり、妹の世話をやいたり、馬乳酒を作ったり、町へ買い出しに行ったりと、よく働いた。そんな彼の楽しみは愛馬で草原を走り回ることだった。ある日、草原で馬頭琴を抱えた老人と出会ったナランは、その老人からモンゴルに古くから伝わる「スーホの白い馬」という昔話を聞く。聞きながら、ナランはスーホを自分に重ねていった。両親が町へ馬を売りに行った日、家で留守番をしていた病身のトムルの容体が急変した。彼は戻って来た両親に連れられて町の病院へ急いだが、そのまま帰らぬ人となってしまった。ナランはトムルも好きだった白い愛馬と葬式に参列し、そこでナーダムへの出場の意志を強くする。出場について父を説得したナランは、それから毎日レースのための特訓を開始した。そして、ナーダムの日。トムルの写真を携えて、ナランの家族は会場へ向かう。少年競馬のスタートの合図に会場が沸き、ナランは愛馬に鞭を振るった。好調な出足を切ったナランは順調にライバルたちを抜いていくが、手を滑らせた拍子に鞭を落としてしまう。なんとか服の帯ヒモで対処するものの、愛馬の調子が狂ってしまい、彼の優勝は叶わなかった。初秋、ナランたちが再び寄宿舎へ出かける季節がやってきた。ナランは来年の夏にはもっと強くなってナーダムで優勝するという思いを胸に秘めつつ、兄や姉とバスに揺られるのだった。...

作品データ

製作年 1995年
製作国 日本
配給 シネセゾン=ホネ・フィルム
上映時間 106分

提供:株式会社キネマ旬報社

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