劇場公開日 1991年3月16日

「前作よりかなり質感低下」機動戦士ガンダムF91 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5前作よりかなり質感低下

2024年1月21日
PCから投稿

総合:50点 ( ストーリー:40点|キャスト:50点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )

 物語の設定と展開がどうにも強引だし、登場人物も敵味方陣営を切り替えて変わり身が早いし、何かと受け入れがたかった。

 ウイキペディアによると、時代設定は一年戦争から40年以上、第二次ネオ・ジオン抗争からは約30年の年月が経過しているらしい。それまで活躍していたジオンは出てこないが、代わりに時代錯誤な貴族が率いるクロスボーン・バンガードというのが暗躍していて、各種先端兵器が開発されるほどの国力を持っている。
 その割にやっていることがしょぼくて、孫娘一人確保するのに平和に迎えを派遣するのではなく、わざわざ危険な攻撃を仕掛ける。戦闘に巻き込まれて彼女が死んだらどうするつもりだったんだろうか。宇宙居留地が攻撃されて損害を受けていて大きな穴がいくつも開いているのに、人々は普通に生活も出来ている。突っ込みどころに事欠かない。
 特に物語の展開が後半に急激に進行して、内容が希釈されてしまっていて薄っぺらになる。脚本がしっかりしていなくて無理やりに展開を圧縮して詰め込んだ印象。

 登場人物はころころと陣営を変えてしまうし、たくさんの人が死ぬ大きなことをしようとしている割には、家族でのいがみ合いをしているだけだったりする。それも権力闘争とかではなく、感情的な人間関係のいがみ合いが原因なのがなんともしょぼくて。そんな登場人物にも魅力がない。
 前作でシャアが世界を変えようと命を懸けたことに比べると、この人達はいったい何のために何をしているのだろうかと思いながら観ていた。

BS12放送録画 実質120分

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Cape God