劇場公開日 2007年9月1日

「respite」デス・プルーフ in グラインドハウス みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0respite

2016年1月20日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

さすがのタランティーノも、当初の計画よりも大掛かりになってしまった『キル・ビル』を撮り終えて、ちょっと一息入れたくなったのだろうか。
タランティーノと舎弟分のロバート・ロドリゲスが、お互いに意気投合し、自分たちが愛してやまなかった70年代から80年代のグラインドハウスで、上映されていたようなB級低予算映画を現代に甦らせた。
しかもフィルムの傷やブレ、音割れまで再現する念の入れよう。
でも、中身なんて全然なくてスカスカなのに、113分の上映時間はちと長過ぎるように感じられたんだけど。無意味なガールズ・トークを、少しぐらい端折ったところで、別にストーリーに何ら影響は出なかったはず。こだわる必要もない無駄なシーンだった。
フェチにもいろいろ居るけど、カート・ラッセル演じるスタントマン・マイクは、自動車事故の瞬間にエクスタシーを感じる超デンジャラスな変態野郎(マイクの足の裏フェチぶりを、執拗なまでに描いたシーンは抱腹絶倒もん!)。
しかも、D・クローネンバーグ監督の『クラッシュ』での自動車事故で、性的興奮を得ようとする風変わりな夫婦によく似ているし。
師弟対決の結果は、痛快アクションに低級な下品さをプラスした、ロドリゲスの『プラネット・テラー』の方に軍配が上がるね。

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みつまる。