劇場公開日 1999年4月17日

「主題は陳腐ながら映像演出の非凡さは見て取れる」ワンダフルライフ resuwisshu311さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0主題は陳腐ながら映像演出の非凡さは見て取れる

2022年11月20日
PCから投稿

是枝作品でなぜ見逃していたのか不思議だが、今回ようやくディスクにて視聴。

「死者の一番良き思い出を{死後の世界の担当者たち}が映像化し、完成映像を死者自らが視聴するうちに『安寧の地』へと旅立つ・・・」という主題は正直チープ。
しかしながらロケ地選定から始まり、映像、演出、編集の妙。つまりは監督としての非凡さは疑いようがなく、また素人出演のドキュメンタリ的側面も興味深く、飽きずに最後まで見ることができた。

最後は担当者男女同士のロマンスめいた展開になり、そこにもチープさを感じそうにはなったが、「いや、・・こういう死後の世界におけるヒューマンドラマもあるのかもね・・・」という肯定感が勝ったまんま、その余韻は視聴後もしばらく続いている。

resuwisshu311