劇場公開日 2020年9月11日

「「見えない存在に怯える」その演出力は素晴らしい。」レベッカ(1940) 星組さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「見えない存在に怯える」その演出力は素晴らしい。

2024年4月2日
PCから投稿

大好きな監督のアメリカ第1作目

監督得意の怖がらせは最高潮には達していないが
手をつくし主演女優や観客の心理を揺さぶる。
当時のスタッフは、まだ彼の演出は理解不能で
撮影の方法について行けないスタッフも居たはず。

「恐怖とは何か、考えてごらん」
「隣に座る人が犯罪者だったら…」
「突然罪をなすりつけられたら…」

そこから始まる”怖がらせの流儀”
ラブロマンスものに慣れた製作陣には難しい。

前妻の名前の刺繍に恐怖を覚えさせるにはー
美しいはずのランプの光も恐怖に変わるー
声のトーンもまた恐ろしい世界へ誘うこともある。

恋愛…、新婚…、お金持ち…、幸せ…のはずが、
小さな疑惑、大きな疑惑、実態のない闇が襲う。
ところどころアメリカ的だけど
それでも「ヒッチコックの映画」
と、言い切りたい。

星組