劇場公開日 1950年9月15日

「本作のテーマは、21世紀の日本人にダイレクトに問うて来ています」ヨーク軍曹 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0本作のテーマは、21世紀の日本人にダイレクトに問うて来ています

2019年3月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

流石はハワード・ホークス!
淀みなく全ての伏線を回収しつつ大団円に向かう
カット割り、照明、背景、構図
全てが完璧です
舌を巻くばかりです
参りました

良心的徴兵忌避者が戦争の英雄となる
そこの葛藤と矛盾の昇華の物語を、単に戦前の戦意高揚のための米国映画だと他人事として捉えるはもったいないことです
この映画のテーマは、21世紀の日本人にダイレクトに問うて来ているからです
あなたはどう考えるのかと
戦争するくらいなら殺されようと繁華街で歌ってビラを撒く老人達が果たして正しいのか?
主人公の様にそれぞれの古里の山に登って人々の暮らし生まれ育った町、田園、山川、海
それらを眺め考えるべきです

自由こそ正しい
それを守ることこそ尊い
それは米国も日本も戦前も戦後も20世紀も21世紀も変わりはしないのです

あき240