童年往事 時の流れのレビュー・感想・評価
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『クーリンチェ』同様、ある時代の台湾の青少年の姿を写した作品。 根...
『クーリンチェ』同様、ある時代の台湾の青少年の姿を写した作品。
根無し草であることを強いられた人たちの物語。
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侯孝賢を観るのは『冬冬の夏休み』に続いて2作目。青春四部作というこ...
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侯孝賢を観るのは『冬冬の夏休み』に続いて2作目。青春四部作ということで、日記のように、出来事があたたかく羅列される。戦後台湾の日常が、もわっとした空気感とともにありありと感じられて、とりわけ、自然光の表現がとても心地よかった。
屋内の生活の撮り方や、セリフまわし(一人ずつしゃべる)に小津らしさもあった。
あと、自伝的作品あるあるだが、登場人物が多すぎて途中から誰が誰やらになりました。
印象的だったシーン
・お母さんが作る料理や、サトウキビを皆で齧る姿が美味しそうだった。
・おばあちゃんと散歩がてら、かぼすみたいな大陸のフルーツを集めるシーン。遠くから歩いてくる二人をロングショットで撮る構図は凡庸に思えたけれど、一番印象に残った。
・豪雨の中アハが窓枠に腰掛けて大声で歌うシーン。
「小津映画の香り微か。」
台湾の映画は、あまり見ないが、以前エドワード・ヤン監督作品「台北ストーリー」が懐かしく、今回は侯孝賢監督作品を拝見した。アハという青年の成長を通して描いた作品。これも「台北~」と同じく、上映時間が長かった。アハの成長を淡々と描いたものであった。彼の作品に、小津を敬愛した作品があると言われるが、この作品においても、カメラワークと言い、カメラの被写体においては、いわゆる「小津の香り」というものが感じとれた。特に、子供の演技から感じ取れたような気がする。退屈させないドラマの運び具合といい、作品の流れが心地よいものに仕上がっている。
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