劇場公開日 2022年9月16日

「心底震える大傑作!」ディーバ たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0心底震える大傑作!

2022年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

久しぶりに、心底震えるような大傑作を観た!
このところ「それなりに面白い映画」は観ていたが、「面白いけど、なかなか大傑作には出会わないなぁ…。いろいろ観過ぎて、自分の感性が鈍ってしまったのだろうか…」などと映画に対する気持ちを疑ったりしていた。
しかし、「やっぱり映画鑑賞は、こういう映画があるから止められない!」と思う。

ジャン=ジャック・ベネックス監督の遺した見事な映画で、一瞬たりとも眼が離せないサスペンス・タッチの作品で、オペラあり、殺しあり、アクションあり、色彩感覚豊かな作品。

冒頭はオペラを歌う黒人女性歌手のステージ場面から始まり、彼女の熱狂的ファンが録音したその公演テープがあり、そのファンの男=郵便配達の男が遭遇する「裸足の女の刺殺事件」の現場で知らぬ間に受け取った殺された女の告白カセット・テープ。
この2本のテープを巡りながら、次々と起こる殺人、郵便配達男の逃亡劇、そしてオペラ歌手と郵便配達男の触れ合い……などなど見事な展開。

ジャン=ジャック・ベネックス監督、素晴らしきデビュー作。
寡作であったが、本当に惜しい監督を亡くしたと思う。

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たいちぃ