劇場公開日 1976年8月7日

「記者たちの取材の過程が興味深い」大統領の陰謀 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5記者たちの取材の過程が興味深い

2013年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル

知的

難しい

総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:80点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )

 アメリカだけでなく世界に大きな影響を与えた有名な事件を追う新聞記者たちの活躍を描く社会派作品。

 公開当時はまだ事件の余波冷めやらぬ時期で、早くも映画化ということで話題性という意味でも人々の関心を引いたのではないか。しかし現在になってしまうとそれは逆に作用していて、私のように事件のことはおぼろげながらに知っていても細かなことにまで知らなければ物語についていくのが大変。次々に出てくる人物の名前とそれらの人々の関係を追いかけるのは辛い。事件を目のあたりにした当時の人々にはぴったり、でもそれ以外の人々には物語を理解するには集中力と勉強も必要かもしれない。
 面白いのは記者たちの取材の過程。次々に情報源を探したり、口の堅い彼らからどうやって口を割らせるのかとか、かき集めた断片的な情報から全体像を想像してさらにそこから新しい情報を集める。そのような彼らの活躍は実際の新聞記者たちの日常の取材を見ているようだし、夜討ち朝駆けで仕事に励み会社としての方針を上司として決めていく姿は臨場感がある。特に今のような設備もなく電話とワープロを使う当時の姿の描写を見ていると、こんなふうにやっていたんだなというのがわかる。

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Cape God