真夜中のピアニスト : 新作映画評論

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映画

真夜中のピアニスト

劇場公開日 2005年10月5日
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真夜中のピアニスト 10月5日より渋谷アミューズCQNほかにてロードショー

不動産裏ブローカーがピアニストを夢みるとき

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しがないチンピラの純情。たとえばスコセッシの「ミーン・ストリート」でハーベイ・カイテルが「好きなのはアッシジの聖フランチェスコ」などとつぶやくとき、清廉な人がいうよりグッとくる。この映画はそのカイテル主演の「マッド・フィンガーズ」(ジェームズ・トバック監督)を「リード・マイ・リップス」のジャック・オディアール監督がリメイクした仏映画。主人公トムを演じるロマン・デュリスはカイテルよりデ・ニーロ似だが、薄汚れた裏社会とピアノを介した精神世界とを揺れ動き、往年の“スコセッシ組”を彷彿とさせる。

父と同じく不動産の裏ブローカーをしているトムには、亡き母のようなピアニストになりたいという願望がある。ピアノのレッスンをしてくれるのは中国から来たばかりの若い娘。言葉の通じない2人は純粋に音楽だけで交流する。トムにとって不動産社会は現実であり金であり父=男の世界であり、ピアノは夢であり精神であり母や中国娘=女の世界だ。当然ながら彼はピアノに傾斜していくのだが、一度踏み込んだ裏社会から簡単には抜けられず……。トムの成長物語として見ていると最後に不意打ちをくらうだろう。それは荒々しくも切ない純情の果てなのだ。

田畑裕美

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ABOUT THE MOVIE

  • 真夜中のピアニスト 画像1
  • 真夜中のピアニスト
  • 「天使が隣で眠る夜」「リード・マイ・リップス」のジャック・オディアール監督が、78年製作のハーベイ・カイテル主演フィルム・ノワール「マッド・フィンガーズ」をリメイク。主演は「スパニッシュ・アパートメント」「ルパン」のロマン・デュリス。28歳のトムは、犯罪すれすれの不動産の裏ブローカーをしながら、今は亡き母のようなピアニストになる夢を抱いている。彼はオーディションのためピアノのレッスンを再開するが。
  • 原題:
    De Battre Mon Coeur S'est Arete
    監督:
    ジャック・オディアール
    脚本:
    ジャック・オーディアールトニーノ・ブナキスタ
    撮影:
    ステファーヌ・フォンティーヌ
    音楽:
    アレクサンドル・デスプラ
    オリジナル脚本:
    ジェームズ・トバック
    出演:
    ロマン・デュリス、ニール・アスルトラップ、オーレ・アッティカエマニュエル・ドゥボス、リンダ・ダン・ファン
    製作国:
    2005年フランス映画
    上映時間:
    1時間48分
    配給:
    メディア・スーツ、ハピネット・ピクチャーズ
  • 10月5日より渋谷アミューズCQNほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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