七人の弔(とむらい) : 新作映画評論

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映画

七人の弔(とむらい)

劇場公開日 2005年8月13日
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七人の弔(とむらい) 8月13日よりテアトル新宿ほかにてロードショー

乾いた笑いで現代人への警鐘を鳴らす

画像(C)2004「七人の弔」製作委員会

自分の子供を虐待していた上に、金目当てに臓器売買業者に売る。この衝撃的な内容を生理的に受け付けることが出来ない人がいるようで、試写後の評価がまっぷたつ割れている。だが、子供を虐待どころか過失致死に至らしてる大人たちのニュースが新聞紙上を賑わせ、映画よりも遙かに現実の方が超えてしまっている昨今。論議を醸し出すくらいの刺激的な内容じゃないと、すさんだ世の中に麻痺してしまっている現代人の心には、虐げられている人たちの悲痛な声は届かないのかもしれない。

ダンカンが脚本を手掛けた前作「生きない」同様、社会を、人間を、シニカルに見つめた脚本が冴える。大金を目の前にし、己の欲望と傲慢さを、滑稽なまでにさらけ出す大人たち。それとは対照的に、大人たちの策略を知らず、キャンプというつかの間の憩いに無邪気にはしゃぐ子供たち。冷たくされても、虐げられても、すがるように親の愛を求めてくる子供たちの姿を見て、いとおしさを感じない人はいないだろう。

乾いた笑いを放ちながら、現代人への警鐘を鳴らす本作品。似たような感動映画を量産している今の日本映画界において、ダンカンのような社会を鋭く斬る映画作家は貴重な存在だ。

中山治美

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ABOUT THE MOVIE

  • 七人の弔(とむらい) 画像1
  • 七人の弔(とむらい)
  • 脚本&主演映画「生きない」がロカルノ国際映画祭特別賞を受賞したダンカンの監督デビュー作。夏休みのキャンプにやってきた7組の親子たち。食事会や山登りなどをこなす彼らだが、実はここは親たちが子供の臓器を売買するための取引場所だった。やがて子供たちもその真相に気づいていく。15歳の新人モデルの川原真琴と柳生みゆらが出演。「いま、会いにゆきます」の松谷卓が音楽を担当。モスクワ国際映画祭に出品されたのも話題。
  • 監督・脚本:
    ダンカン
    製作:
    森昌行、吉田多喜男
    撮影:
    村埜茂樹
    音楽:
    松谷卓
    出演:
    ダンカン渡辺いっけい高橋ひとみいしのようこ
    製作国:
    2005年日本映画
    上映時間:
    1時間47分
    配給:
    オフィス北野、東京テアトル
  • 8月13日よりテアトル新宿ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2004「七人の弔」製作委員会

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