劇場公開日 1975年11月29日

「アメリカ文学史協会」コンドル(1975) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカ文学史協会

2020年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ニューヨークにある小さなビルの文学史協会。実はCIAの下部組織で、“本読み”のジョー・ターナーもその一人。世界のあらゆる小説を読破して暗号や作戦を探るという地味な仕事。ある時、本部に送った資料は却下されるも、そのために協会員が惨殺されることになった。ジョーは運よく助かったが、何者かに命を狙われることになった・・・

 CIA本部に助けを求め、ウィクスと元同僚に会うことにしたが、そのウィクスにも銃撃を受け、孤立状態になったターナーは偶然出会ったキャシーを拉致同然に巻き込んで匿ってもらう。

 CIAの闇の部分を描こうとした佳作で、孤立した状況で何ができるか?というサスペンス部分が緊迫感を持続しながら楽しめる作品。「CIAだけどスパイじゃない!」とキャシーに説明しながらも、徐々に打ち解け一夜を共にする・・・やっぱスパイ映画みたい。

 コードネーム“コンドル”ことジョー・カーターが銃の訓練も受けていないアマチュアだと上層部も知り、アマチュアだからこそ予想ができないといったところ。彼が軍では通信兵だった経験を活かし、電話局に侵入して殺し屋の情報をつかもうとするシーンが印象的。

 中東への進出だとか、政治的な話も絡んでくるけど、謎めいた裏組織の存在が不気味なだけにハラハラさせられる。また、殺し屋役のマックス・フォン・シドーが怖すぎ!

kossy