ファンタスティック・フォー 超能力ユニット : 映画評論・批評

2005年9月13日更新

2005年9月17日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

このユーモラスなタッチこそアメコミ本来の持ち味!

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かつて「宇宙忍者ゴームズ」の邦題でフィルメーション制作のTVアニメ・シリーズが放映されたこともある「ファンタスティック・フォー」の待望の実写版。「スパイダーマン」や「X-メン」に先駆け、マーベル・コミックスの黄金期を築いた編集者/原作者のスタン・リーが、作画のジャック・カービーと組んで生み出したこの疑似家族的スーパーヒーロー・チームの魅力は、それぞれの超能力をいかして敵と闘うところにある。

その超能力のうち、ミスター・ファンタスティックの伸縮自在のゴム人間化や、インビジブル・ウーマンの透明化やバリア防御は、ピクサーの「Mr.インクレディブル」にパクられちゃってる分、ちょいと損をしているけど、こちらは実写のVFXだから、それはそれ。敵役のDr.ドゥームの鉄仮面パワーに、ダース・ベイダーのご先祖さまを感じたり、鷹揚な気持ちで楽しみたいもの。「スパイダーマン」のようにシリアスなテーマが顔をのぞかせないから不満に思う向きもありましょうが、この作品全体をおおっているユーモラスなタッチこそ、アメコミ本来の持ち味。日本のスーパー戦隊シリーズに通じる愉快痛快の冒険アクションで、合格。

高橋良平

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