チキン・リトル : 新作映画評論

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チキン・リトル

劇場公開日 2005年12月23日
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チキン・リトル 12月23日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

アニメならではの変形ギャグと映画のパロディが満載

すべての面で予想を気持ちよく裏切る秀作だ。写真で見ると「?」なチキン・リトルだが、スクリーンで動きはじめると、表情も動きもじつにかわいい。擬人化された動物だけで描く懐かしい手法も、意地悪な優等生が雌ギツネだったり、絶妙のキャラ設定で、かえって新鮮。体が縮んだり顔が膨れたりするアニメならではのギャグも素直に笑える。いじめや言葉の暴力など、人間で描かれると生々しくなる描写も寓話として受け止められる。

だが、何より楽しいのは、あふれる“遊び心"。「ライオン・キング」にはじまり、「キング・コング」や「宇宙戦争」など映画のパロディー満載。炭酸飲料の噴射で空を飛んだり、チキン・リトルが次々と見せる冒険はユニークな着想に感心させられる。魚に水槽状態の潜水ヘルメットをかぶせ、陸上生活させるアイデアも見事な発想の転換だ。チキン・リトルと3人の仲間がカラオケ好きで、物語に即して70年代のヒット曲が弾ける味付けもうまい。また、犬の親子がフリスビーで遊んでいたり、世相を反映したギャクもさりげなくちりばめられ、ほほ笑んでしまう。こうしたユーモラスな描写の積み重ねで人を思いやる温もりを自然に伝え、幸せな気分に包まれる。

なお、本作には3D版もあり、東京近郊の2館で限定公開される。なかなかの迫力なので、機会があったら見て欲しい。

山口直樹

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