劇場公開日 2023年12月29日

  • 予告編を見る

「2021年度の「ビバリウム」で高評価だった方はぜひ。」NOCEBO ノセボ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.02021年度の「ビバリウム」で高評価だった方はぜひ。

2023年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年436本目(合計1,086本目/今月(2023年12月度)37本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 監督は「ビバリウム」の方です。この作品は日本ではコロナ事情のもとではいろいろ評価が割れた映画です。

  ※ 「ビバリウム」は登場人物が5人いるかいないかのホラーもので、宅建業者?か何かの紹介でいった住宅街から出られなくなるというホラーもので、独特な色使いや何かと意味がわからない発言が多かったのでここでも評価の割れた映画です(当時は日本ではコロナ事情で映画館の営業時間制限がかかっていたので「観て損した」とかという評価も多かった)。

 こちらの作品もやはりホラー映画で、ファッション業界にいる主人公とその主人公に、民間療法で癒すというフィリピンの少女が家にあらわれ…という趣旨の映画です。

 登場人物が極端にやはり少ないというのはここの登場人物一覧でもわかる通りで、「ビバリウム」ほどではないにせよ(あちらは本当に映画内に登場人物がいない状況だった)、ここは評価は分かれるのかなという気がします。作品によっては無駄に登場人物が多く混乱させる要素が多いので、その論点をカットしたという考え方もでき(ビバリウムも同じ)、個人的にはその見方です。

 映画の趣旨としてはホラーものに今の世界問題として取り上げられているもの(いわゆるフェアトレードの概念)を入れたもので、一定の問題提起が感じられた点は良かったのですが、いかんせん放映時間が「ある意味」で適正なので、逆に言えば後半が巻き巻きモードと化して「一応理解はできるがその線ですか…」というタイプの、まぁ評価は分かれるかなといったところです。

 とはいえ、ビバリウムは作品自体がかなり評価の割れたもので(まぁ、この作品は日本ではコロナ事情もあり(当時は緊急事態宣言)映画館の放映時間も限られた中で「趣旨不明に過ぎる」というものが多かったのですが、こちらは一応趣旨は理解できるし、マスク着用も任意となった現在では)、こちらも「その作品の方なら行かない」か「まぁ異色ホラーものなら見てもいいかな」というパターンが二極化されそうな気がします。

 ただ人を不愉快にさせたりといった部分はまず存在しないし、趣旨(フェアトレード等の地球全体が抱える問題提起)は感じられるし、現在の飲食自由、マスクも自由という「現在においては」評価可能であり(だから、ビバリウムは本当に運がなかったと思う…)、そこまで差し引く要素はないのでフルスコアです。

 といっても、放映時間が適正な分、逆に「趣旨は分かるがその展開ですか…」という部分はやはりあるので(そういう意味ではあと30分は欲しかったとは思う)、評価は割れそうな気がします。

yukispica