私がやりましたのレビュー・感想・評価
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可愛らしい映画
フランスでまだ女性に参政権すらない時代の男尊女卑の時代に生きる女性のたくましさを面白可笑しく描いた作品。それぞれのキャラクターに愛嬌があって可愛らしい映画でした。
新人女優のマドレーヌも可愛らしかったですが、それより親友の新人弁護士ポーリーヌの知的さと健気さに惚れちゃいました。
フランス語を聞いていると眠くなってしまう私
実は苦手意識のあるフランス映画。理由はお恥ずかしいですが、どうもフランス語を聞いていると眠くなってしまう私。昨夜は寝不足気味だったことに加え、今作は会話劇の要素が強かったために正直途中までかなりしんどかったですが、そこはフランソワ・オゾンですから一定の面白さは約束されており、何とか乗り切ることができました(苦笑)。
とは言え私、フランソワ・オゾンはまだまだ抑え切れてはおらず、知る限りの印象としては、割といろんなタイプの作品を撮られています。その中でも今作は特にユーモアたっぷりで且つあっけらかんとしているためとても微笑ましく、主役であるマドレーヌ役のナディア・テレスキウィッツのチャームも相まって、とても幸せな気持ちで鑑賞できます。
特に、1930年代後半という時代設定に対して、ごくごく自然に現代的な「ジェンダー平等」で展開する巧みさは思わず唸るものがあります。
と、けなす要素は皆無ですが、果たして傑作並みの作品性かと問われればそれほどではないものの、もしフランソワ・オゾンを知らずにたまたま配信で観ても「これは当たり」と思える良作だとは思います。
満足度の高いコメディ
すごい完成度のコメディ。
特にオデット役のイザベル・ユペールの怪演が印象的。
全体に、男性の既得権益的なところに乗っかった差別的でダメなところと、女性の強かなところをユーモアたっぷりに戯画的な強調(カリカチュア)をしていて、オチもそれに沿ったものとなっていた感じ。
予告編で抱いたイメージよりオデットと主人公のやり取りが短く、103分の中にテンポよくしっかり要素が詰まっていたのが好印象。
『映画大好きポンポさん』じゃないけど、イタズラに3時間4時間と長くなって忍耐力を試される映画より、短い方がずっと満足度が高いかも。
セリフ多い!楽しい!
最近有無を言わさず(有無を言わずw)殺しまくる作品ばかり観てたので(もしくは怪獣の雄叫び)とにかくセリフの応酬が楽しめました。
キャラクターがとてもわかりやすいのでこれまた面白い。
ユペールのコメディ、初めて観ましたけどやはり最高でした。
皮肉屋さん揃いというか、風刺が効いているというか
面白かった!台詞がボンボン飛び交う会話劇がテンポよく展開されていって、最後まで飽きることなく観続けられました。
前半の法廷劇、二人の女性が練り上げたポピュリズムに乗っかった見事な作戦と男性社会に胡坐をかいた判事や検察官の無能っぷりの対比が小気味よい。
それが後半、イザベル・ユペールが登場してからのカオス、イザベル・ユペールと言えばワタシの中では「グレタ」でクルクルステップを踏みながらプスッと人を刺す不気味な怖さが印象的でしたが、本作でのイッちゃってるキャラはそれを完全に超えた圧巻振りでした!
フランソワ・オゾン監督って、今年公開の「苦い涙」位しか馴染みが無いのですが、シニカルな会話劇を上手に構成される方だな、もっと観てみたいと思わせてくれる一人になりました。
それにしても、舞台となった1935年当時のファッションのなんと優雅なこと!女性に参政権は無いとか未成熟な社会ではありますが、観ているだけで華やか、魅了されます。
その何年か後に第二次大戦が勃発し、世界各地が悲惨な状態に陥り、大勢の命が奪われ自由が制限されるのですから、戦争って本当に愚かだと痛感させられました。
あと、余談になりますが、前の席に座った男性が大きい人だったので、どんな姿勢をとってもスクリーンの一部がその方の頭で切れてしまって、字幕が読みにくいったらありゃしない😢でもね、帽子被っているなら「脱いでください」と言えるけれど生身のサイズの問題だから「もう少し頭下げてくれませんか」の台詞は告げられませんよね・・・はぁ~っ、終わったらめっちゃ肩凝ってた。
1935年当時のの世俗・風俗再現のノスタルジーとエスプリに浸る
「私はモーリーン・カーニー」に続き、まさかのイザベル・ユペール2作連続の逆冤罪モノ。後半から登場して、若く美しい二人の女優さんたちを喰ってしまうかの名俳優必殺仕事人振りには脱帽。最後のシーケンスのクルエラ風衣装で小走りする時ダルメシアンとすれ違う場面には ほっこり!!
それはさておき、冒頭からワクワク。戦間期のパリとその近郊を丁寧に再現した美術と衣装と映像の質感。ある部分の「いかにもの!」セットも、オシャレで魅せられました。
無駄のない脚本、一人一人がこの役柄にはこのセリフだよね、と誰もが思うこと言ってくれる痛快さ、ポーリーヌのマドレーヌへの秘めた思い、愛とは打算とは、今日も変わらないフェミニズム目線で見るも良しと思うけど、映画として「楽しむ」のがお得と思いました。
様式的にも最初と最後のシーンが小気味よく連動していて、とにかく監督のセンスが好きです。
1930年代のフランスを舞台にした現代への強烈な風刺
いやーさすがフランソワ・オゾン、やってくれますね。2回転半ひねりぐらいの傑作風刺コメディです。
有名プロデューサー殺害の濡れ衣を着せられた無名女優が、あえて犯行を自供して世間の注目を引くとともに同居中の女弁護士の協力で正当防衛を主張して無罪判決を獲得して一躍有名人となる。と、この成功を妬んでなんと真犯人が名乗り出る。するとこの二人、真犯人をも利用してして新たな絵図を描いていく。舞台は戦前ですが、明らかに現代社会風刺です。周囲のボンクラ男たちを手玉にとりのし上がって行くガールズサクセスコメディとも言えましょうか。
エンドクレジットに重なって語られるお約束の「登場人物たちのその後」も笑えます。
フレンチクライムコメディだね
1935年頃のパリの建物、風景にファッションが展開され、
正にアール・ヌーヴォーが生き生きと闊歩していて見惚れてしまった。
殺人はミステリではないが、
事件の解釈はフランス的でミステリと言うしかなく、
ラストに至るとこの犯罪はどれが事実であるか分からなくなり、
初期に事件に関係した人達皆んなが悪人か軽薄な人達であったと新聞誌面が紹介されて最後まで笑わせくれる。
女性には痛快で、
男性には耳が痛い?いや寝首を掻き切られる思いがするミステリアスな映画であろう。
それにしても、
ユペールさんは凄い貫禄ですね。
楽しいかった。
( ◠‿◠ )
映画プロデューサー殺人事件の“犯人の座”をめぐって3人の女たちが繰り広げる、
ユーモアたっぷりに描いたクライムミステリー。
パリの大豪邸で有名映画プロデューサーが殺害され、
新人女優マドレーヌが容疑者として連行された。
マドレーヌはプロデューサーに襲われて自分の身を守るために撃ったと供述し、親友である弁護士ポーリーヌとともに法廷に立つ。
正当防衛を訴える鮮やかな弁論と感動的なスピーチは裁判官や大衆の心をつかみ、
マドレーヌは無罪を勝ち取ったのみならず、悲劇のヒロインとしてスターの座を手に入れる。
そんな彼女たちの前にかつての大女優オデットが現れ、プロデューサー殺しの真犯人は自分だと主張する。
「悪なき殺人」のナディア・テレスキウィッツがマドレーヌ、
「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」のレベッカ・マルデールがポーリーヌ、
「エル ELLE」のイザベル・ユペールがオデットを演じた。
面白さが全く理解できなくて完敗です
予告は面白そうで期待ワクワクで観に行ったんですけど、ホント残念でした
始まって少し経って、そこからずっと睡魔との戦い、全然集中して観れませんでした
皆さん高評価なのに、私は勇気を出して☆0.5です
出てくる男性陣にかなりイラッ
女性陣はキュートすぎるくらいでした
皆さんのレビューを読むと、このオゾン監督ってちょっとクセのある作品なのでしょうか
全然満足感なしの作品でしたが、配信とか機会があればまたちゃんと観てみたいと思います
台詞が多くて疲れた
フランソワ・オゾンは、多作であり、ジャンルやテイストもバラバラなカメレオン監督。そのせいか、これまでに「焼け石に水」ほか数作見ているのだが、ほとんど印象に残っていない。
今回はノスタルジック・テイストのコメディ。残念ながら台詞が多過ぎ、疲れてしまって、笑う余裕がなかった。ヒッチコックぽいシーンがいくつかと、主役の二人がきれいだったのが、せめてもの救い。
言ったもん勝ち
映画プロデューサーが殺されて容疑者となった売れない女優が、やってもいない犯罪を告白し有名になる話。
ポンコツ判事の推論に乗っかり実績もない弁護士が主張をしたら、それなら無罪に…という流れになって行く。
判事のポンコツっぷりがちょっとクドいながらも、話しの流れや法廷劇はコミカルだしユニークだしでお伽噺的面白さも。
ただ、あらすじ紹介で先の展開まで示されちゃってるしスリリングさはまるでなくて、そういう意味では盛り上がらずテンポももうちょいに感じてしまう。
そして登場した厚かましくも母親どころか祖母だろ?な姉志望は…まあこれはこれで楽しくはあったけれど、これで終わり?と思ってしまうあっけないお話しで大団円。
ストーリーとして色々な落とし方がある中で、なんか一番冴えない落とし方選んじゃった様な気がする。
イザベル・ユペールまじでイイ女
昇天
この事件は謎が多い
いっけん外部の犯行に見えるが…🤔💭
意外と犯人はエリア内から動いていない可能性もある🤔
そうですね、私が思うに犯人はまだこの街に潜んでいる気がする…
いや、はっはっはっ私としたところが失礼、普通に考えてまだこのエリア内に犯人が残っているわけないですね(๑•̀ㅁ•́ฅ✨
(あの…)
この殺人だれのもの
1930年代のパリを舞台に、売れない若手女優と駆け出しの女性弁護士の主人公二人が、有罪間違いなしの状況から一発大逆転してしまう奇想天外の犯罪コメディです。やってもいない殺人をやったことにするアイデアが面白いんだけど、ここまでの展開がセリフ中心の説明でややダレ気味。ところが、裁判でのテンポのいいやり取りから、がぜん面白くなってきます。さらに、後半から真犯人が登場して無罪であることをバラすと、これまた逆転の脅迫のしかたがおかし過ぎです。原作は舞台劇だけど、脚本も兼務のフランソワ・オゾン監督らしい、怒涛のがぶり寄り的展開で、最後は一気に楽しめました。ちょっと前に観た『パリタクシー』でも、戦前から戦後にかけてフランス社会での女性の地位の低さが描かれてたけど、この作品ではさらに男性中心社会を徹底的に茶化しているアイロニーがいいですね。役者では、主役のナディア・テレスキウィッツとレベッカ・マルデールがドンピシャの適役でとても魅力的でした。途中から乱入する大御所イザベル・ユペールも強烈でした。
凝った脚本、特に結末の落としどころの急展開が見事!
有名映画プロデューサーが自宅で殺され、売れない新人女優マドレーヌは容疑者に。
しかし彼女は、襲われて、正当防衛で撃ったと自供し、親友の新人女弁護士ポーリーヌと共に法廷へ。
鮮やかな弁論と感動的なスピーチで見事無罪、「悲劇のヒロイン」としてマドレーヌは一躍大スターとなるが…。
やっていない殺人の容疑を認め、逆手にとって貧乏からのし上がっていくが、真犯人が名乗り出て危機一髪。
それでも逞しく賢く明るく乗り越えていく急展開。
さらに、きちんとした論理の組み立てで、被害者以外の関係者が皆ハッピーとなっていく脚本が見事!
1030年代を再現したセット美術・衣装・メイクなども素晴らしい。
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