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光(河瀬直美監督) : 特集

2017年5月22日更新

映画評論のプロ4人が称賛する《河瀬直美監督が生みだす映画の“光”》
「あん」に続く永瀬正敏とのタッグ作が、本年度カンヌ映画祭にも選出──
河瀬監督の集大成とも言える本作の歓喜と感動の理由を語りつくす

人生に迷う女性と視力を失いかけたカメラマンが紡ぐ、感動にあふれるラブ・ストーリー
人生に迷う女性と視力を失いかけたカメラマンが紡ぐ、感動にあふれるラブ・ストーリー

カンヌ国際映画祭において、「萌の朱雀」(97)で新人監督賞、「殯の森」(07)で審査委員特別大賞グランプリ受賞し、“10年ごとの傑作”で世界にたたえられた河瀬直美監督。大ヒット作「あん」に続き永瀬正敏とタッグを組み挑んだのは、大切なものを失った大人たちが人生に“光”を見出す心震える感動作。70年という長い歴史を誇るカンヌ映画祭で、最高賞を競うコンペティション部門に選出された、歓喜と感動に満ちた“さらなる傑作”誕生の瞬間に、あなたも立ち合ってほしい。


きっと前を向ける──カンヌ映画祭コンペ部門に選出された感動の物語 
実力派俳優陣が織り成す物語が、あなたの心にも「光」を与える

映画の音声ガイドに関わる美佐子(右)と、彼女と心を通わせるカメラマン・雅哉(左)
映画の音声ガイドに関わる美佐子(右)と、彼女と心を通わせるカメラマン・雅哉(左)

たとえ人生で、自分にとって大切なものを多く失ってしまったとしても、それでも、かけがえのない誰かと一緒なら、人はきっと前を向いて歩いていける。そう心から信じさせてくれる感動の物語が、日本映画界が誇る気鋭監督と実力派俳優たちによって生み出された。視覚障がい者に向けた「映画の音声ガイド」の制作に関わるひとりの女性を主人公に、視力を失いつつある天才カメラマンとの交流のなかで“光”を見出していく姿を描くのが、「」。河瀬直美監督が、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞「パルムドール」に挑む、集大成的な作品だ。

「あん」に続いて河瀬監督作に出演した永瀬正敏が、雅哉役を壮絶に演じる
「あん」に続いて河瀬監督作に出演した永瀬正敏が、雅哉役を壮絶に演じる

出会いは最悪。かつて天才と呼ばれながらも、今は弱視となってしまったカメラマン・雅哉の無愛想な態度に、「映画の音声ガイド」制作者・美佐子は反感を覚えるが、彼女は雅哉が撮影した夕日の写真に感動し、いつかその場所に連れて行って欲しいと思うようになる。“光”を失いつつある雅哉の葛藤を間近で見つめる美佐子の中で、確実に何かが変わりはじめていく。彼女は、人々の心に訴えかけるガイド(言葉)を見つけることができるのだろうか……。

「ユダ」「マイ・バック・ページ」の水崎綾女が、ヒロインの成長を熱演
「ユダ」「マイ・バック・ページ」の水崎綾女が、ヒロインの成長を熱演
(左から)小市慢太郎、水崎、永瀬、藤竜也、神野三鈴ら、実力派俳優が顔をそろえた
(左から)小市慢太郎、水崎、永瀬、藤竜也、神野三鈴ら、実力派俳優が顔をそろえた

生きることの意味を問いかけ、世界から絶賛を受けた「あん」に続いて、永瀬正敏が河瀬監督作品に出演。「ユダ」の水崎綾女演じるヒロインと、映画の音声ガイドを作り上げていくなかで心を通わせ、かけがえのない関係を築いていく弱視のカメラマン役で、文字通りに地面を這いつくばり、写真に懸けた思いを捨てきれない男の壮絶な姿を披露している。劇中映画の主演俳優・監督役は、藤竜也。主人公に「表現」に関わるヒントを与えるシーンが、強く印象に残る。

(左から)神野、永瀬、河瀬直美監督、藤、水崎がそろった舞台挨拶でのひとこま
(左から)神野、永瀬、河瀬直美監督、藤、水崎がそろった舞台挨拶でのひとこま

今作で見事、本年度のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されたのは、河瀬直美監督。97年に監督デビュー作「萌の朱雀」で同映画祭・新人監督賞カメラドールを受賞し、07年の「殯の森」では、同映画祭・審査員特別大賞グランプリに輝いた。“10年の節目”にカンヌの栄誉を浴びてきた河瀬監督だが、今回17年もまた“そのとき”。人が生きていくこと=人生に向き合ってきた監督の集大成が、映画ファンの心も照らし出す。

音声ガイド制作の行方とともに、雅哉の葛藤、美佐子と引かれ合っていく姿が描かれる
音声ガイド制作の行方とともに、雅哉の葛藤、美佐子と引かれ合っていく姿が描かれる

映画のプロたちの異なる着目点──だが“作品への絶賛”はこぞって同じ 
本作が浮かび上がらせる「人生は再び歩み出せる」というメッセージ

人は、大切な何かを失ってしまっても、まだ人生を歩んでいくことができるのか?
人は、大切な何かを失ってしまっても、まだ人生を歩んでいくことができるのか?

河瀬直美監督の新たなる傑作誕生の瞬間に、4人の映画評論家/ライターが立ち合った。着目し、述べられたポイントはそれぞれ異なっているが、「」への称賛が込められているという点ではみな同じだ。物語が指し示すものや、浮かび上がってくるテーマ、そしてキャストの力。語られることが多い作品ほど、多層的であり、深みがあるのは当然だ。4人のレビューを通して、本作の持つメッセージ性と強い作品力が明らかになる。

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インタビュー

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