全米映画ランキング : 2020年9月25日~2020年9月27日
「テネット」V4 ブラピ製作、M・ジュライ監督のコメディドラマが9位に
9月4週目の全米ボックスオフィス。ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコといった大都市の劇場は未だに再開されず、3週連続首位のクリストファー・ノーラン監督の「TENET テネット」が約340万ドルの興収ながら首位を守り、V4を果たした。
同作の累計は約4120万ドル。現状のままでも5000万ドル超えは間違いなさそうだが、NYやLAでの劇場が再開されれば6000万ドル超えもありそうだ。北米以外では約2億4000万ドルを稼いでおり、来週頭には世界興収3億ドル超えの可能性も。
2位も先週と変わらずX-MENシリーズのスピンオフ「ニュー・ミュータンツ」。約114万ドルの興収で累計は約1950万ドル。3位は先週より一つ順位を上げたラッセル・クロウ主演の「Unhinged」。約100万ドルの興収で累計は約1718万ドルにとどまっている。
圏外から再浮上し、4位にランクインしたのは今年公開40周年を迎えリバイバル上映中の「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」。約90万ドルの興収で、今回の上映の累計は約192万ドル。前週3位のジム・カビーゼル主演のR指定アクションドラマ「Infidel」は5位に、セレーナ・ゴメス製作総指揮のロマコメ「The Broken Hearts Gallery」は6位に入った。
先週末は下位に新作3作がランクイン。7位はドイツ/イタリア合作の「ストレンジ・ワールド 異世界への招待状」。スクールバスに乗った高校生5人組に謎の怪物が襲いかかるSFホラー。日本ではWOWOWで放送予定。
8位はアレクサンダー・ペイン製作総指揮のコメディドラマ「The Last Shift」。米ミシガン州のファストフード店の老店員スタンリーは翌週に退職を控え、後任の黒人青年シェボンの指導にあたるが、2人の生き方、考え方はあまりにも対照的で、お互いの人生に変化をもたらしていく。主人公スタンリーに「扉をたたく人」「シェイプ・オブ・ウォーター」の名優リチャード・ジェンキンス。シェボンに「ハート・オブ・マン」「Foster Boy」などに出演しているジャマイカ系アメリカ人のシェーン・ポール・マッギー。
9位は映画「君とボクの虹色の世界」や小説集「いちばんここに似合う人」などで知られるミランダ・ジュライ監督のコメディドラマ「Kajillionaire」。両親から詐欺師になるための英才教育を受けてきた女性オールド・ドリオが、詐欺や泥棒の仕事を続ける中で自らの人生に疑問を持ち、両親から離れ自立しようとする姿が描かれる。主演はエバン・レイチェル・ウッド。両親役にリチャード・ジェンキンスとデブラ・ウィンガー。製作総指揮はミーガン・エリソン、ブラッド・ピットら。
そして10位には公開7週目のアニメ「The SpongeBob Movie: Sponge on the Run」が入った。
今週末は、デビッド・クローネンバーグ監督の息子ブランドン・クローネンバーグ監督によるSFスリラー「Possessor Uncut」(アンドレア・ライズボロー、ジェニファー・ジェイソン・リー、ショーン・ビーン共演)などが公開となる。
2020年9月29日更新 藤井竜太朗