紫とも : ウィキペディア(Wikipedia)

紫 とも(むらさき とも、1965年1月24日 - )は、日本の女優。元宝塚歌劇団雪組トップ娘役。

愛知県名古屋市出身。身長160センチ、血液型A型。愛称は「ともちゃん」、「とんちゃん」。所属事務所はオフィスのいり。

来歴・人物

愛知県名古屋市生まれ。幼少時代から宝塚歌劇に親しむ。父親の転勤で各地を転々とし、中学時代には名古屋に戻り、御園座隣の名古屋音楽学校に通う。その後、東京へ転居。

1982年、玉川聖学院高等学校2年修了時宝塚音楽学校受験・合格。1984年、同校を首席で卒業、宝塚歌劇団に入団。第70期生。

芸名は「名は本名にちなみ、姓は『あなたは絵を描くとき妙に紫のクレヨンを多用する癖がある』旨指摘されたところからひらめいた(在団中本人談)。」

初舞台は「風と共に去りぬ」。諸事情あり急遽休演した北原遥子の代役として、プロローグの歌手に抜擢される。その後、雪組に配属。

1985年、「はばたけ黄金の翼よ」で新人公演初ヒロイン。

1987年「サマルカンドの赤いばら」本公演では二番手(娘役トップ神奈美帆の妹役)にも配役された。

1988年、月組へ組替。同年「恋と霧笛と銀時計」、1989年「新源氏物語」「天使の微笑・悪魔の涙」でも新人公演でヒロインを務める。月組娘役陣としてこだま愛、朝凪鈴、羽根知里、麻乃佳世らと舞台を盛り上げた。

1992年、前年退団した鮎ゆうきの後任として雪組組替え。杜けあきの相手役として雪組トップ娘役に就任。中日劇場公演「華麗なるギャツビー」デイジー役がトップ娘役としてのお披露目公演、その後「この恋は雲の涯まで」で静御前で新トップコンビの大劇場お披露目公演を飾った。「忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜」では瑤泉院(浅野内匠頭正室)と吉良上野介側の女刺客お蘭(二役)を演じ、旧宝塚大劇場最終作品・杜のサヨナラ公演の二つの重責がかかった公演をつとめあげた。

1993年、杜の退団で男役トップが一路真輝に交代後も「天国と地獄 -オッフェンバック物語-」「TAKE OFF」で一路と息のあったコンビぶりを披露したが、1994年、「ブルボンの封印」「コート・ダジュール」東京公演限りで退団。

退団後は舞台、テレビドラマをメインに女優に転じ現在にいたる。2014年には芸能生活30周年を迎えた。

宝塚歌劇団時代の主な舞台

雪組時代

  • 1984年9月、『千太郎纏しぐれ/フル・ビート』新人公演:お光(本役:北いずみ)
  • 1985年1月、『花夢幻/はばたけ黄金の翼よ』新人公演:クラリーチェ・デル・カンボ(本役:一路真輝) *新人公演初ヒロイン
  • 1985年2月、『フロムハート物語』(バウ)メリー・メモライ
  • 1985年6月、『愛のカレードスコープ/アンド・ナウ!』新人公演:マリー・アントワネット(本役:神奈美帆)*新人公演ヒロイン
  • 1986年2月、『大江山花伝/スカイ・ハイ・スカイ』新人公演:藤子/藤の葉(本役:神奈美帆)*新人公演ヒロイン
  • 1986年8月、『三つのワルツ』新人公演:フランチー・イエンセン・ビクラー(本役:神奈美帆)*新人公演ヒロイン
  • 1986年10月、『恋のチェッカーフラッグ』(バウ)ポーレット
  • 1987年2月、『誇りたかき愛の詩』(バウ)ソフィー・チゾン
  • 1987年3月、『宝塚をどり讃歌/サマルカンドの赤いばら』ハートン姫
  • 1987年5月、『リプライズ!』(バウ・東京特別)
  • 1987年9月、『梨花 王城に舞う/ザ・レビュースコープ』秀玲、新人公演:玉蘭(本役:神奈美帆)*新人公演ヒロイン
  • 1988年1月、『風と共に去りぬ』メイベル、新人公演:メラニー(本役:仁科有理)
  • 1988年7月、『たまゆらの記/ダイナモ!』三津岐、新人公演:橘三千代(本役:仁科有理)

月組時代

  • 1988年11月、『恋と霧笛と銀時計/レインボー・シャワー』初菊、新人公演:留伊(本役:こだま愛)*新人公演ヒロイン
  • 1989年1月、『心中・恋の大和路』(バウ)千代歳
  • 1989年5月、『新源氏物語/ザ・ドリーマー』朧月夜尚侍、新人公演:藤壺の女御(本役:こだま愛)*新人公演ヒロイン
  • 1989年9月、『ウォーターフロント・ララバイ』(バウ)JUN(純)
  • 1989年11月、『天使の微笑・悪魔の涙/レッド・ホット・ラブ』ヘレネ、新人公演:マルガレーテ(本役:こだま愛)*新人公演ヒロイン
  • 1990年2月、『大いなる遺産/ザ・モダーン』クララ
  • 1990年4月、『天使の微笑・悪魔の涙/レッド・ホット・ラブ』(全国ツアー)ヘレネ
  • 1990年8月、『川霧の橋/ル・ポアゾン 愛の媚薬』小りん
  • 1991年1月、『カウントダウン・1991』(バウ)ヘレン 他
  • 1991年3月、『ベルサイユのばら -オスカル編-』オルタンス
  • 1991年5月、『紫陽花の花しずく』(バウ)おきわ *バウ初ヒロイン
  • 1991年9月、『銀の狼/ブレイク・ザ・ボーダー』ジャンヌ

雪組トップ娘役時代

  • 1992年2月、『華麗なるギャツビー/ラバーズ・コンチェルト』(中日)デイジー
  • 1992年3月、『この恋は雲の涯まで』静御前
  • 1992年8月、『ヴァレンチノ』(バウ・東京特別・名古屋特別)ジューン・マシス
  • 1992年10月、『忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜』瑤泉院/お蘭
  • 1993年5月、『天国と地獄 -オッフェンバック物語-/TAKE OFF』アマンダ/エルミニ
  • 1993年10 - 12月、『ブルボンの封印/コート・ダジュール』(宝塚大劇場)マノン
  • 1994年1月、『ライト&シャドウ』(バウ)セシル
  • 1994年3月、『ブルボンの封印/コート・ダジュール』(東京宝塚劇場)マノン *退団公演

宝塚歌劇団退団後の主な活動

舞台

  • 『シェルブールの雨傘』マドレーヌ(1997年)
  • 森進一特別公演』(1999年)
  • 里見浩太朗特別公演』(2000年 - 2003年、2005年)
  • 五木ひろし特別公演』(2002年 - 2004年、2006年 - 2007年)
  • 『新口村雪花恋情 -梅川-』梅川(2007年)
  • 『母に捧げるラストバラード』(2008年)
  • 『HONKみにくいアヒルの子』(2009年)
  • 川中美幸特別公演』(2009年、2011年)
  • 松平健特別公演 忠臣蔵〜大石内蔵助〜 』(2010年)
  • 『樅の木は残った』(2013年)
  • 『ロミオとジュリエットその後』(2013年ジュリエット役、ロミオ役川﨑麻世)
  • 『DREAM A, DREAM』(2013年)
  • 『目明かし金次郎「真昼の決闘」』(2014年)
  • 『蝶子と吉治郎の家』(2015年1月、近鉄アート館) - 蝶子
  • 『Desired Light〜希望の光〜』(2015年8月、六行会ホール)
  • 日本喜劇人協会VS道頓堀人情歌劇 第一部:道頓堀人情歌劇『蝶子と吉治郎の家』(2016年3月、三越劇場) - 蝶子 役
  • 『滝の白糸』(2016年8月、三越劇場) - 撫子
  • 『山内惠介 特別公演』(2017年1月、新歌舞伎座) - 染八
  • 『土佐堀川』(2017年10月-12月、シアタークリエ、サンケイホールブリーゼ他) - 綾子
  • 『朗読ミュージカル 平みち × 紫とも ~山崎陽子の世界 IN MAGNOLIA~Vol.6』 (2019年10月20日、マグノリアホール)
  • 『ある家族 ーそこにあるものー』 (2020年1月、新宿角座) - 明子
  • 『Greatest Dream』(2023年11月、梅田芸術劇場)
  • 『朗読ミュージカル ~山崎陽子の世界~』 (2023年12月、内幸町ホール)
  • 『朗読劇 忠臣蔵』(2025年3月、よみうり大手町ホール・兵庫県立芸術文化センター)

テレビドラマ

  • 水戸黄門 第28部 第22話「助っ人助さん 仮祝言」(2000年8月14日) - 勢津 役
  • 月曜ミステリー劇場「西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ第36作 河津・天城連続殺人事件」(2006年1月9日、TBSテレビ)- 横本麻衣(横本早苗〈モデル〉の姉) 役
  • 土曜ワイド劇場「終着駅シリーズ〜22殺人同盟〜理科室の夜の秘密!?刑事が追う3つの完全犯罪!!森村誠一の螺旋状の垂訓」(2009年3月14日、テレビ朝日)- 高林優子 役
  • 金曜プレステージ「浅見光彦シリーズ45 志摩半島殺人事件・伊勢志摩の海女伝説磯笛が誘う連続殺人!」(2012年7月20日、フジテレビ)- 沢井真由美 役

バラエティ

  • クイズ!脳ベルSHOW(2018年2月14日・2月15日、BSフジ)
  • クイズ!脳ベルSHOW(2020年12月14日・12月15日、12月18日、BSフジ)

外部リンク

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