リー・マービン : ウィキペディア(Wikipedia)
リー・マーヴィン(Lee Marvin, 1924年2月19日 - 1987年8月29日)は、アメリカ合衆国の俳優。ニューヨーク州ニューヨーク出身。見事な銀髪と、強面の風貌をいかして、アクション映画を中心に活躍したハリウッドスターである。
来歴
ニューヨーク出身。父親は広告会社の重役、母親は美容関連の仕事に就いていたLee Marvin's ancestors from a collection of celebrity family trees at freepages.genealogy.rootsweb.com。学生時代は素行が悪く、いくつかの学校を放校になるZec, Donald. Marvin: The Story of Lee Marvin. New York: St. Martin's Press, 1980, ISBN 0-312-51780-7, pp. 20-25。その後海兵隊に入隊し第4海兵師団に所属する。サイパンの戦いで負傷し Zec, Donald. Marvin: The Story of Lee Marvin. New York: St. Martin's Press, 1980, ISBN 0-312-51780-7, p. 38除隊する。
戦後、配管工として働くが、誘われてオフ・ブロードウェイの舞台に出るようになる。1950年にハリウッドに移り、戦争映画に端役で出演するようになる。
デビュー当時は、その風貌から専らB級映画の悪役専門の俳優だったが、1957年秋よりアメリカNBC系で放映された刑事ドラマ『シカゴ特捜隊M』に主演。鉄の意志と鷹のような鋭敏な行動力を持つ警部フランク・バリンジャーに扮し、従来のイメージを一新したその正義のタフガイぶりで、スターへ飛躍するきっかけとなる。その後、巨匠・ジョン・フォード監督の『ドノバン珊瑚礁』(1962年)、『リバティ・バランスを射った男』(1962年)で、大スター・ジョン・ウェインを相手にみごと張り合う演技を見せ、一躍注目される。また、コミカル調の西部劇『キャット・バルー』(1965年)の1人2役の演技で、アカデミー主演男優賞を受賞。
その後、『特攻大作戦』(1967年)、『殺しの分け前/ポイント・ブランク』(1967年)、『北国の帝王』(1973年)等で、タフなアクションスターとして活躍した。
ちなみに、1967年(昭和42年)10月に来日している。
1987年8月29日、心臓発作によりアメリカ・アリゾナ州のツーソンで死去。63歳没。
主な出演作品
映画
公開年 | 邦題原題 | 役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1952 | 抜き射ち二挺拳銃The Duel at Silver Creek | ティンホーン | |
ネバダ決死隊Hangman's Knot | ロルフ | ||
1953 | 最後の酋長Seminole | ||
栄光の鬼部隊The Glory Brigade | ボウマン | ||
復讐は俺に任せろThe Big Heat | ヴィンス・ストーン | ||
限りなき追跡Gun Fury | ブリンキー | ||
乱暴者The Wild One | チノ | ||
1954 | ゴリラの復讐Gorilla at Large | ||
ケイン号の叛乱The Caine Mutiny | ミートボール | ||
七人の脱走兵The Raid | キーティング | ||
1955 | 日本人の勲章Bad Day at Black Rock | ヘクター・デヴィッド | |
見知らぬ人でなくNot as a Stranger | |||
皆殺しのトランペットPete Kelly's Blues | アル | ||
俺が犯人だ!I Died a Thousand Times | ベイブ・コサック | ||
1956 | 七人の無頼漢Seven Men from Now | ビル・マスターズ | |
攻撃Attack | ライド・バートレット大佐 | ||
白人部隊撃滅Pillars of the Sky | |||
1957 | 愛情の花咲く樹 Raintree County | フラッシュ・パーキンス | |
1961 | コマンチェロThe Comancheros | クロウ | |
1962 | リバティ・バランスを射った男The Man Who Shot Liberty Valance | リバティ・バランス | |
1963 | ドノバン珊瑚礁Donovan's Reef | ギルフーリー | |
1964 | 殺人者たちThe Killers | チャーリー・ストローム | 俳優時代のロナルド・レーガン大統領が敵役として出演 |
1965 | キャット・バルーCat Ballou | ストロウン / シェリーン | アカデミー主演男優賞 受賞ベルリン国際映画祭 男優賞 受賞英国アカデミー賞 主演男優賞受賞ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞 |
愚か者の船Ship of Fools | テニー | ||
1966 | プロフェッショナルThe Professionals | リコ・ファーダン | |
1967 | 特攻大作戦The Dirty Dozen | ジョン・ライズマン少佐 | |
殺しの分け前/ポイント・ブランクPoint Blank | ウォーカー | ||
1968 | 裏切り鬼軍曹Sergeant Ryker | ポール・ライカー | |
太平洋の地獄Hell in the Pacific | アメリカのパイロット | ||
1969 | ペンチャー・ワゴンPaint Your Wagon | ベン | |
1970 | モンテ・ウォルシュMonte Walsh | モンテ・ウォルシュ | |
1972 | ポケットマネーPocket Money | レオナルド | |
ブラック・エースPrime Cut | ニック・デヴリン | ||
1973 | 北国の帝王Emperor of the North Pole | エース・ナンバーワン | |
氷人来たるThe Iceman Cometh | ヒッキー | ||
1974 | スパイクス・ギャングThe Spikes Gang | ハリー・スパイクス | |
クランスマンThe Klansman | トラック・バスコム保安官 | ||
1976 | 冒険野郎Shout at the Devil | フリン | |
グレート・サム/サギ師と令嬢The Great Scout & Cathouse Thursday | サム・ロングウッド | ||
1979 | アバランチエクスプレスAvalanche Express | ハリー・ウォーグレイヴ | |
1980 | 最前線物語The Big Red One | 軍曹 | |
1981 | デス・ハントDeath Hunt | エドガー・ミレン | |
1983 | ゴーリキー・パークGorky Park | ジャック・オズボーン | |
1984 | 狼獣たちの熱い日Canicule | ジミー | |
1985 | ダーティ・ヒーロー/地獄の勇者たちThe Dirty Dozen: Next Mission | ジョン・ライズマン少佐 | テレビ映画 |
1986 | デルタ・フォースThe Delta Force | ニック・アレクサンダー大佐 |
テレビ
放映年 | 邦題原題 | 役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1954-1959 | Schlitz Playhouse of Stars | Jim Patterson / Russ Anderson | 3エピソードに出演 |
1954-1961 | General Electric Theater | Sid Benton / Clerk / Joe Kittridge / Dick Giles / Art Temple / Captain Morrissey | 7エピソードに出演 |
1955-1958 | Climax! | Mannon Tate / 'Little Man' Brush / Charter Plane Pilot / Capt. Cavallero | 4エピソードに出演 |
1957-1960 | シカゴ特捜隊MM Squad | フランク・バリンジャー警部補 | 117エピソードに出演 |
1961 | Alcoa Premiere | Hughes | 「People Need People」 |
1961-1962 | アンタッチャブルThe Untouchables | Mike Brannon / Victor Rait / Howard Carson / Nick Acropolis | 3エピソードに出演 |
1961, 1963 | トワイライト・ゾーンThe Twilight Zone | サム・“スティール”・ケリーコニー・ミラー | 第3シーズン第7話「墓」第5シーズン第2話「四角い墓場」 |
1963-1964 | Lawbreakers | 本人、ホスト / ナレーター | 35エピソードに出演 |
受賞・ノミネート歴
- 受賞
- 第38回アカデミー賞・アカデミー主演男優賞:『キャット・バルー』
- 第22回ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門):『キャット・バルー』
- 第15回ベルリン国際映画祭・銀熊賞 (男優賞):『キャット・バルー』
- 第19回英国アカデミー賞・最優秀外国男優賞:『キャット・バルー』
- ノミネート
- 第27回ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門):『ペンチャー・ワゴン』
参照
関連項目
- リー・マーヴィンの息子たち - リー・マーヴィンをネタにした、ジョークめいた秘密結社。
- 小林清志 - 日本語版の専属吹き替え声優。
- 若山弦蔵 - 日本語版の専属吹き替え声優(最初期のみ、なおマーヴィン本人と対面経験あり)。
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/08/04 12:26 UTC (変更履歴)
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