ピーター・ケアリー : ウィキペディア(Wikipedia)
ピーター・ケアリー(Peter Carey、1943年5月7日 - )は、オーストラリアの小説家。
略歴
ビクトリア州バッカスマーシュ(Bacchus Marsh)に生まれた。モナシュ大学で有機化学と動物学を専攻。その後、メルボルンの広告代理店でコピーライターの仕事につき、1974年に短篇集『The Fat Man in History』で作家デビューした。
ブッカー賞を2度受賞したが、この賞を2度受賞したのは、彼と南アフリカ出身でノーベル文学賞を受賞したJ・M・クッツェー、ヒラリー・マンテル、マーガレット・アトウッドの4人だけである。
受賞作品『オスカーとルシンダ』は、1997年に映画化されている。
受賞歴
- ブッカー賞(1988年)("'Oscar and Lucinda"(『オスカーとルシンダ』 )に対して)
- 同(2001年) ("True History of the Kelly Gang"(『ケリー・ギャングの真実の歴史』)に対して)
- コモンウェルス作家賞(2001年)("True History of the Kelly Gang"に対して)
日本語訳された作品
単行本
- 『イリワッカー〈上〉〈下〉』(新しいイギリスの小説)、小川高義訳、白水社、1995年
- 『オスカーとルシンダ』 宮木陽子訳、DHC、1999年
- 『ジャック・マッグズ』 宮木陽子訳、DHC、2000年
- 『ケリー・ギャングの真実の歴史』 宮木陽子訳、早川書房、2003年
- 『シドニー 迷走紀行』(Writer & Cityシリーズ)、宮木陽子訳、DHC、2005年
アンソロジー
- 「デブ連歴史に登場」(『positive 01』所収、大熊栄訳)
- 「アメリカの夢」(『現代オーストラリア短編小説集 (下)』所収)
- 「著名なマイム師、最後の日々」(『Sudden fiction (2)』(文春文庫)所収、柴田元幸訳、1994年)
- 「“Do You Love Me?”」(『どこにもない国』所収、柴田元幸編訳、松柏社、2006年)
- 「影製造産業に関する報告」(『燃える天使』所収、柴田元幸編訳、角川書店、2009年)
作品
長編
- Bliss (1981年)
- Illywhacker(『イリワッカー』) (1985年)
- Oscar and Lucinda(『オスカーとルシンダ』)(1988年)
- The Tax Inspector (1991年)
- The Unusual Life of Tristan Smith (1994年)
- Jack Maggs(『ジャック・マッグズ』)(1997年)
- True History of the Kelly Gang(『ケリー・ギャングの真実の歴史』)(2000年)
- My Life as a Fake (2003年)
- Theft: A Love Story (2006年)
- His Illegal Self (2008年)
- Parrot and Olivier in America (2009年)
短編
- Peeling
- The Fat Man in History(「デブ連歴史に登場」)
- Conversations with Unicorns
- American Dreams(「アメリカの夢」)
- Do You Love Me?(「“Do You Love Me?”」)
- Crabs
- Room No. 5 (Escribo)
- A Windmill in the West
- Life and Death in the South Side Pavilion
- Report on the Shadow Industry(「影製造産業に関する報告」)
- The Chance
- Exotic Pleasures
- War Crimes
- The Puzzling Nature of Blue
- The Last Days of a Famous Mime(「著名なマイム師、最後の日々」)
ノンフィクション
- A Letter to Our Son (1994)
- 30 Days in Sydney: A Wildly Distorted Account(『シドニー 迷走紀行』) (2001)
- Letter From New York (2001)
- Wrong about Japan (2005)
関連項目
- ブッカー賞
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/05/21 20:16 UTC (変更履歴)
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