ダニー・リー : ウィキペディア(Wikipedia)
ダニー・リー(李修賢、1952年8月6日 - )は香港の映画俳優、監督。主に警察映画で有名。
ダニー・リーは1952年に上海で生まれ、1955年に香港に家族で移住した。家庭環境は貧しく、中学卒業後、建設現場やウェイターなどをして生計を立てていた。
1970年、彼はショウ・ブラザーズに入社し、その鋭い身のこなしを張徹監督に見出され、映画俳優としてデビューした。1970年代の彼は主に武侠映画に出演するも、主演を張ることは少なかった。彼が重要な役どころを演じたのは1973年に張曾澤監督による『江湖行』である。70年代中期以後、彼は喜劇や怪作にも出るようになり、『中國超人』や『北京原人の逆襲』などに出演した。当時の彼は有名ではあったものの、同時期のショウ・ブラザーズの看板俳優であるティ・ロン、デビッド・チャン、チェン・カンタイ等に大きく水をあけられていた。
1977年、彼は監督業に挑戦するようになり、1978年に独立した。それ以降、多くの映画を取り続けたが、最終的には警察映画を主とするようになった。1981年に彼はワン・チン(王青)、ケント・チェン(鄭則士)を主役に据えた喜劇『白バイ野郎ヒゲ&デブ』を制作し、警察映画のブームをもたらした。その後、彼は楊群の率いる映画会社で監督を務めた。1984年、彼は香港警察の生活をもとにした映画『公僕』で監督と主役を演じ、第4回香港電影金像奨と第21回金馬賞最優秀男優に選ばれた。ここに彼の警察映画のイメージは完成した。
1987年、彼は「マグナム」を設立、『霹靂先鋒』、『鐵血騎警』、『壯志雄心』、『喋血双雄』などの作品を制作した。特に『喋血雙雄』はジョン・ウー監督の下で制作された素晴らしい作品で、1999年にアメリカで「今世紀の十大アジア映画」に選ばれた。ダニー・リーは警察映画の俳優、監督、プロデューサーとして秀でているため、「李Sir」と呼ばれるようになった。 彼はマグナムにおいて、シン・フィオン(成奎安)、アンソニー・ウォン(黄秋生)、チャウ・シンチー(周星馳)の三大スターを見出した。チャウ・シンチーはダニー・リーが監督した『霹靂先鋒』がデビュー作であり、シン・フィオンは悪役として彼の映画で常連であり、アンソニー・ウォンは彼の監督した、『八仙飯店之人肉叉燒飽』において金像賞最優秀男優を獲得し、怪優として名を馳せることとなった。
90年代以降、映画界の不景気により、彼は映画界での活躍を減らしてきている。のちに彼はカナダのバンクーバーに移住した。近年では中国映画やテレビ界に進出し、いくつかの作品を残している。
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