高橋健 : ウィキペディア(Wikipedia)
高橋 健(たかはし けん、1930年7月25日日外アソシエーツ現代人物情報より - 2007年3月1日動物作家の高橋健さん死去 雑誌「アニマ」初代編集長)は、日本の編集者、児童文学作家、動物文学作家、翻訳家。本名は高橋健(タカハシ タケシ)。俳号は草風子。
来歴
岐阜県関市に生まれる『生きるかたち - 高橋健小説集』著者紹介。大阪府大阪市で育つ。
15歳で終戦を迎えるまでの5年間を、父の勤務地である上海で過ごす。1954年、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業朝日新聞人物データベースより。早大在学中は早大童話会に所属、坪田譲治に師事。1955年平凡社に入社。
20年間の編集者生活ののち、1975年に退社し、以後作家生活に入る。この間、1973年動物雑誌「アニマ」を企画・創刊、初代編集長を務めた。また、1961年、コピー部門で朝日広告賞を受賞『キネマ旬報』1978年7月下旬号・『キタキツネ物語関係者』座談会のプロフィールより。
映画「キタキツネ物語」企画・原案を担当。また、1975年頃より山梨県日野原一帯の雑木林に生息するオオムラサキ(蝶)の調査を小・中学生参加によって毎年実施、その自然環境の保護を訴え、1979年オオムラサキを守る会を設立。1985年には、サンリオ制作によるドキュメンタリー映画『風のファンタジー・オオムラサキの詩』(監督:川名満雄、後藤雅毅)が公開された。
1993年から浅間山系の高層湿原の保護運動をはじめ、湿原をそのまま野外博物館にする会を創設し、「池ノ平湿原保護調査委員会」委員長朝日新聞人物データベース。
1988年6月4日には、手塚治虫、矢島稔、田中栄治らと「日本昆虫倶楽部」を創設してもいた(初代会長手塚治虫、二代目会長弘世徳太郎(日本生命副社長)、三代目会長矢島稔)日本昆虫倶楽部ご案内。
日本文芸家協会会員。
「びわの実学校」(坪田譲治が 1963年に創刊し1997年に廃刊した児童文学同人誌)編集同人『キタキツネのチロン』(小峰書店)著者紹介。「びわの実ノート」(松谷みよ子主宰。「びわの実学校」の後継誌。)編集同人。2003年、赤い鳥文学賞新美南吉児童文学賞選考委員読売人物データベース。
受賞歴
- 1980年 - サンケイ児童出版文化賞(第27回)「しまふくろうのまんと」
- 1981年 - サンケイ児童出版文化賞(第28回)「自然のなかの動物たち」(全10巻)読売人物データベースより
- 1985年 - 動物映画コンクール総理大臣賞(「オオムラサキの詩」)
- 2001年 - サンケイ児童出版文化賞 (第48回)「未来へ残したい日本の自然」シリーズ(全5巻)
著書
- 『あすの山歌』(久米宏一絵、東都書房) 1960
- 『赤い山と5ひきの子りす』(多田ヒロシ絵、小峰書店、創作幼年童話10) 1966
- 『赤い山と5ひきの子りす』(安藤真樹え、小峰書店、創作幼年童話選15) 1973
- 『あゆ子の動物記』(山内洋美絵、東都書房) 1969
- 『白い自動車』(岩田浩昌絵、ポプラ社、ポプラ社の創作文学8) 1970
- 『ムクドリの青いたまご』(箕田源二郎絵、ポプラ社、ポプラ社の創作童話9) 1969
- 『黒い船』(木幡朋介絵、実業之日本社、創作少年少女小説) 1971
- 『ゆびぶえをふく少年』(小坂しげる絵、あかね書房、あかね新作児童文学選7) 1974
- 『一年生百科』(講談社) 1975
- 『あゆ子と動物たち』(なかのひろたか絵、あかね書房、あかね新作児童文学選) 1975
- 『五つ子きつね : キタキツネのひとりだち』(赤坂三好画、小学館、小学館の創作理科シリーズ) 1977
- 『エゾリスのいる林 : チロとわたしと6ぴきの子リス』(鈴木泰司写真、大日本図書、子ども科学図書館) 1978
- 『キタキツネ物語』(サンリオ) 1978
- 『どんぐりとくまのおじさん』(おばなようこえ、小峰書店、はじめてのどうわ) 1978
- 『よるのどうぶつえん』(かながわていこえ、小峰書店、はじめてのどうわ) 1979
- 『エゾシカのアプカ』(斎藤博之絵、小峰書店、こみね創作童話) 1979
- 『しろふくろうのまんと』(松永禎郎え、小峰書店、日本のえほん) 1980
- 『シュンマオ物語タオタオ』(中原収一共著、中華人民共和国天津市工芸美術設計院画、小学館) 1981
- 『動物園につれてこられたパンダ』(蔡金順画、小学館) 1981
- 『エゾリスのヌップ』(斎藤博之絵、小峰書店、こみね創作童話) 1982
- 『馬先生のどうぶつ日記』(長野博一画、佼成出版社、創作童話シリーズ) 1983
- 『雪にきえたキタキツネ』(石倉欣二え、小峰書店、日本のえほん) 1983
- 『こおりの海をわたってきたキタキツネ』(かみやしん絵、サンリオ) 1983
- 『さよならキタキツネ』(石倉欣二え、小峰書店、創作どうわのひろば) 1983
- 『コアラピッピのぼうけんりょこう』(岡本直樹え、あすなろ書房、あすなろ小学生文庫) 1984
- 『オオムラサキの詩』(三枝近志共著、堀田典男写真、サンリオ、風のファンタジー) 1985
- 『ふとっちょねこのグウ』(中原収一絵、ひさかたチャイルド、ひさかた傑作集) 1985
- 『キツツキのあかいぼうし』(松永禎郎え、小峰書店、日本のえほん) 1985
- 『森のメルヘンをおいもとめて : 東大北海道演習林を育てた高橋廷清』(石倉欣二絵、佼成出版社、ノンフィクション・シリーズかがやく心) 1986
- 『小さな沼の物語 : ベニイトトンボの詩』(伊東美貴絵、サンリオ、風のファンタジー) 1987
- 『森の110番出動せよ!!』(ゆーちみえこ絵、ポプラ社、こども童話館) 1987
- 『星からやってきたラン』(かみやしん絵、新学社、少年少女こころの図書館) 1987
- 『星に帰った竜の子ラン』(かみやしん絵、新学社、少年少女こころの図書館) 1988
- 『クジラと話のできるラッパ』(かみやしん絵、草土文化) 1988
- 『カワウソの消えた日』(木村しゅうじ絵、国土社、国土社の子どもの文学) 1988
- 『天からきた大力童子』(福田庄助え、佼成出版社、民話こころのふるさとシリーズ) 1990
- 『オルカの歌が聞こえる』(あすなろ書房) 1993
- 『ツンとつるおばさん』(狩野富貴子絵、学習研究社、学研えほんライブラリー、動物ノンフィクション9) 1994
- 『アヤメの歌がきこえる』(福田庄助え、草土文化) 1994
- 『黒龍丸の挽歌』(邑書林) 1997
- 『おねぼうなめざまし』(監修、やべみつのり絵、ポプラ社、びわの実ノート傑作選1) 2004
- 『生きるかたち : 高橋健小説集』(ポプラ社) 2007
「ポプラ社しゃしんえほん」
「たかはし・けん」名義
- 『こっちゃんときたきつね』(竹田津実しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1977
- 『ゆういちとくまたか』(宮崎学しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1977
- 『まさきくんとえぞしか』(窪田正克しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『みよとたんちょうづる』(林田恒夫しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『さぶちゃんとうぐい』(桜井淳史しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『そうちゃんとえぞりす』(鈴木泰司しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『たかしとくろおおあり』(栗林慧しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『ひろしとおおむらさき』(海野和男しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『かつよしとにほんざる』(吉野信しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
- 『あやちゃんとふくろう』(嶋田忠しゃしん、ポプラ社、ポプラ社しゃしんえほん) 1978
「自然観察ものがたり」
- 『ふるさとの川の番人カワセミ』(たかはしきよし絵、講談社、自然観察ものがたり1) 1979
- 『エゾシカの足あとを追って』(清水勝絵、窪田正克写真、講談社、自然観察ものがたり2) 1979
- 『湿原に生きるタンチョウ』(林田恒夫写真、講談社、自然観察ものがたり3) 1979
- 『ニホンザルの群れを追う』(清水勝絵、吉野信写真、講談社、自然観察ものがたり4) 1980
- 『雑木林のなかを飛ぶオオムラサキ』(海野和男写真、講談社、自然観察ものがたり5) 1980
- 『断崖にすむニホンカモシカ』(岩瀬純二, 細田倖市写真、講談社、自然観察ものがたり6) 1980
- 『北海に生きるゼニガタアザラシ』(窪田正克写真、講談社、自然観察ものがたり7) 1980
- 『清流におどるイワナ』(桜井淳史写真、講談社、自然観察ものがたり8) 1981
- 『丹沢に飛ぶクマタカ』(中村道也写真、講談社、自然観察ものがたり9) 1981
- 『キタキツネの原野をいく』(竹田津実写真、講談社、自然観察ものがたり10) 1981
「どうして絵本動物シリーズ」
- 『らくだはどうしてこぶがあるの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『きりんのくびはどうしてながいの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『しかはどうしてつのがあるの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『だちょうはどうしてとべないの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『しろくまはどうしてまっしろなの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『ぞうのはなはどうしてながいの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『かんがるーはどうしてふくろがあるの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『かばのくちはどうしておおきいの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『てながざるのてはどうしてながいの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
- 『らいおんはどうしてたてがみがあるの』(長野博一絵、佼成出版社、どうして絵本動物シリーズ) 1982
「キタキツネチロンとなかまたち」
「たかはしけん」名義
- 『キタキツネのチロン』(井口文秀絵、小峰書店、こみね創作童話) 1978、のちてのり文庫 1988
- 『さんぽのすきなノウサギチムニ』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1984
- 『なきむしのフクロウウルペ』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1984
- 『おひとよしのヨシキリヨックル』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1984
- 『ぼうけんをしたシマリスプル』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1984
- 『とべなくなったハクチョウレタ』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1984
- 『ひとりぼっちのエゾシカニクル』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1985
- 『キタキツネのおか』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1985
- 『おてんばなノネズミエルム』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1985
- 『ひっこしずきのエゾリスピッタ』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1985
- 『もぐりのへたなアカガエルケプル』(かみやしんえ、小峰書店、キタキツネチロンとなかまたち) 1985
「サンリオのキタキツネ絵本」
「たかはしけん」名義
- 『泣きむしチプ』(かみやしんえ、サンリオ、サンリオのキタキツネ絵本) 1986
- 『ルーラとのめぐりあい』(かみやしん絵、サンリオ、サンリオのキタキツネ絵本) 1986
- 『シリカのひとりだち』(かみやしんえ、サンリオ、サンリオのキタキツネ絵本) 1986
「未来へ残したい日本の自然」
- 『森と生きる : どろ亀さんと東京大学北海道演習林』(ポプラ社、未来へ残したい日本の自然1) 2000
- 『知りたかった動物の名前 : 今泉吉典先生とイリオモテヤマネコ』(ポプラ社、未来へ残したい日本の自然2) 2000
- 『サルの社会に学ぶ : 河合雅雄先生とゲラダヒヒ』(ポプラ社、未来へ残したい日本の自然3) 2000
- 『海の不思議を探る : 内田至先生とアカウミガメ』(ポプラ社、未来へ残したい日本の自然4) 2000
- 『川の自然を残したい : 川那部浩哉先生とアユ』(ポプラ社、未来へ残したい日本の自然5) 2001
翻訳
- 『小公子』(バーネット、若林三江子絵、ポプラ社、こども世界名作童話3) 1987
- 『オズの魔法使い』(バウム、青山みるく絵、ポプラ社、こども世界名作童話14) 1988
関連項目
- 日本の小説家一覧
- 児童文学作家一覧
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